おてんきや日記
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2003年09月16日(火) |
タイガース優勝で思い出したこと |
阪神タイガースが優勝した。
昨晩、なかなか寝てくれない娘に付きあって、 だらだらと遅くまでテレビを見ていたら、 阪神の選手たちがビールかけをやっていた。
ぐちゃぐちゃになってビールをかけている選手たちの中に、 懐かしい顔があった。 ビールまみれになりながら、インタビューに答えている様子は 昔とあまり変わらない感じがした。
某大学のトレーニングルームの管理スタッフをしていた時期があった。 屋外競技の選手たちは大抵利用しに来ていたが、 特に野球部は、トレーニングルームのすぐ裏の宿舎に住んでいたので、 毎日のように顔を合わせていた。 彼らはほとんど学校には行かず、野球をすることが任務だった。 高校野球で有名な高校から、よりすぐりの選手たちが100名以上集まっている。 大学に入るのに、学部は学校側任せ。 適当に振り分けられて、ただ野球をするためだけに大学に入ってくる。
そんな人生があるのかと、その当時、私は驚いた。 そして、何の抵抗もなくひかれたレールの上を進むだけの彼らに すごく疑問を感じたりもした。 でも、彼らは毎日泥だらけになって野球をしていた。 いろんな悩みを抱えながらも、野球というレールから降りる勇気を持てないやつもいた。 また、さらに助走をつけて自分の能力を発揮するやつもいた。
トレーニングルームでは、 野球の場から少し離れているせいか、何の利害関係もないからか、 いろんな話を聞かせてくれた。 学校へも行かず、毎日拘束された野球部の生活の中で 同じ部員以外に、話のできる相手はあまりいなかったのだろう。 野球の話、将来の話、田舎の話、彼女の話……。
あれから10年がたって、あのころの彼らは一体どうしているのだろう。 うれしそうにビールかけをしている彼を見て、ふと思い出した。 プロに入ったやつ、社会人野球を続けているやつ、野球から離れたやつ。
どんな道を歩いていても、幸せでいてほしいな……。
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