■ 日々の歩み。 ■
徒然の考察・煩悩・その他いろいろ発信中。

2004年03月23日(火) 極道忌憚。

 最近日記が滞りがちなのは、

ワタクシめが、一足早い五月病だからです。

 んもう〜、なにもする気にならねえ。っつうか面倒くさい。

ところで、土日に静岡に里帰りして、お父さんの宝物整理の手伝いしました。

 うちのお父さんは、元・海の男。  (ただの大学所有調査船の船員です)
七つの海を西へ東へ航海し、(実際は南太平洋ばかりです)
水平線に沈む夕日に家族を想い、(たった2週間の航海なのに)
蒼い海の飛沫を眺めては、未だ見果てぬ新大陸に(そんなものありません)
夢を馳せパイプを燻らせているような、そんな海の男。(9割方フィクションです。)

 で、そんなお父さんの宝物は、世界中の海で拾った貝殻。

 いつどこで拾ったか、手書きのプレートで分類され、
書斎と応接間の壁一面を占める棚に、きちんと飾られています。
今度家を新築するにあたって、一度整理するよう母から厳命が。

 ロマンチストのお父さんと対照的に、うちの母親は
ロマンを解さない、せっかちな超絶リアリスト 
なので、優柔不断なお父さんがグズグズしてたら、あの貝殻は
そのままゴミ箱行きか、良くても 庭に肥料として砕いて撒かれます。

 娘2人が協力して、父と3人、貝殻を分類別に袋詰め。
母は、近所のお友達の元へ、情報収集という名の井戸端会議へ。

 神奈川に移ってから4年。ずっと放置してあったせいで、
貝殻はカラカラに乾燥し、脆いものは触っただけで崩れ、
砂に変わってしまいます。

 いちばん大事にしていた、オウム貝の貝殻も、砂と化してしまいました。
黙々と貝殻を袋に詰めるお父さんの背中が、少し寂しく見えました。

「どうしてこんなもの、一生懸命集めたんだろうね」
ぽつりと呟いたお父さんに、娘はどんな言葉をかけてあげればいいんだろう。

 定年退職が決まって、やっぱりお父さんはこれからの生きがいや
時間の過ごし方について、色々考えることが多いようです。


 それに反比例して、母の元気なこと元気なこと。
生まれ故郷の静岡に帰れると、父をほっぽって、精力的に
近所の人や友達に挨拶して回り、家の新築計画に積極的に参加。
なんか、ツヤッツヤしてるもの。異様に元気でハイテンション。


 その気になりやすい…というか、生きがいを見つけるのが上手な人 は
なんか、それだけで人生得してるよなあ、と思ったり。

 家が建つまで、母の実家に居候生活とのことで、
お祖母ちゃん(母の母)のところへも挨拶に。

 騒々しさが、母×2倍。

 娘(孫)ですらちょっとゲンナリしてしまうような、
よく似たパワフルレディ2人に囲まれて、60歳を過ぎて
マスオさん生活を送る父が、ちょっと哀れになったり。
大丈夫なんだろうか…。
 


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まめ。 [HOMEPAGE]