■ 日々の歩み。 ■
徒然の考察・煩悩・その他いろいろ発信中。

2004年04月17日(土) 愛と死の輪舞

 Kサンにお誘いいただいて、帝国劇場で観劇。

一路真輝主演  「エリザベート」
http://www.toho.co.jp/stage/eriz2004/

 宝塚で4度再演されている演目で、私が初めて見た宝塚のビデオも、
この作品。(2回目の星組バージョンでしたね)

 宝塚初演時、トップ男役として黄泉の帝王トート役を演じた
一路真輝(退団公演だった)が、退団後、宝塚と同系列企業の
東宝で、タイトルロールであるエリザベートを演じています。

 演出は、宝塚と同じ小池修一郎氏ですが、上演時間が大幅に
伸びているし、宝塚・東宝でも何度も再演されているため、話の大筋は
変わりませんが、新たに場面や歌が増やされたり、舞台上の演出が
変更になった箇所が多い。

 長くなった分、わかりやすくなった面もあるけど、いかにも付け足し
といった感じで、改変部分が妙に浮いた場面もあって、一長一短かなあ。


 それに東宝ミュージカルは、勿論宝塚とは違うので、男性も子供も出演。
チケット代が宝塚より高いだけあって、舞台装置も衣装も
もんのすごく豪華。それだけで圧倒されたね。

 男性が入ることで、やっぱり宝塚と比べると、コーラス部分に
厚みがあって格好よかったなあ。

 あとは、ダンサーも全員男性だしプロの人なので、妙にバレエっぽい
宝塚のダンスと比べると、これも迫力が違う。
(ちょっと振り付けが?ってところもあったが)


 ところで今回、いちばん気になったのは、主役のエリザベート。
宝塚版とは解釈がかなり異なるせいもあるけど、宝塚の方を見慣れていると

どうにも押し出しが強くて、我儘なだけの人に見えちゃって。
もともとエリザベートってそういう人なんだろうけど。

強烈な自我意識の裏にある、絶望的な孤独
 というのが
エリザベートの話の重要な部分だと思っていたし、彼女の抱える弱さや孤独、
それでも満身創痍で進み続けるひたむきな姿に共感して観てたお芝居だから、
それが薄くなっちゃうと、個人的には感情移入しにくい。

 せっかく「男役が主役じゃないといけない」という、宝塚の制約が取れて、
名実ともにエリザベートが主役 のはずなのに、もったいない。

 
 色々言いましたが、もともとのお話が凄く好きだし、本当に絢爛豪華な
舞台だったので、大変楽しく観劇させていただきました。


 <1つ戻る。  一覧。  1つ進む 。>


まめ。 [HOMEPAGE]