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2004年05月03日(月) 国際ヒゲ協会。

 GWはみなさんどのように過ごされましたか?
私は、2・3日で箱根宮ノ下へ温泉旅行です。

 何故宮ノ下なのかといいますと、富士屋ホテル に泊まりたかったから。
http://www.fujiyahotel.co.jp/fujiya/

ホテル内の建物の多くが有形文化財に指定されている
文字通り、日本有数のクラシックホテル。
今年春の小田急線のポスターが、ここの主食堂の写真でしたね。

 
 もともと老舗の温泉旅館だった 「藤屋旅館」 を買い取り、
明治11年、当時増えつつあった外国人観光客向けのリゾートホテルとして
渡米経験者で福沢諭吉に師事したこともある、山口仙一郎氏が開業。

 初めは外国人観光客を意識していたためか、基本的には洋風建築で
ありながら、瓦葺のお寺のような屋根や、柱や壁の彫刻などに
和風建築の雰囲気もある、なんとも摩訶不思議な和洋折衷のホテル。

 山の斜面を利用した庭は、結構本格的な日本庭園風で、
温泉旅館「藤屋」の名の由来にもなったという、非常に立派な
藤棚があり、白と薄紫の花房が咲き初めていて、なんとも風情がありましたが。

 謳い文句の館内は、本格的な明治の洋風建築を想像していたのですが、
思っていたよりもずっと (というか、想像を絶する勢いで)

悪趣味スレスレ(つうか掠ってる)なオモロ感満載 

で、非常に興味深かったです。
目黒の雅叙園に通ずる、バッドテイスト風味だね。あれは。

 ダンスホールに利用された宴会場の壁上部一面が、
東海道や浅草寺の風景の欄間 だったり。
(しかもその上に、リアルな鳩の置物が留まってる)

洋風の階段の手すり下の彫刻が、ウサギと亀 だったり、
主食堂の柱が、トーテムポール風味 だったり。

…本当に真面目に造る気あったのか?
きっと大真面目なんだろうけど。


 で、なにが一番オモロだったのかというと、2代目社長。
日光の金谷ホテルの次男坊で、見込まれて初代の娘さんのところに
婿養子に来た人だったそうですが。

すんごいヒゲ紳士。

ピンと整えられた口ひげは、全長45センチ以上。
毎日寝る前に念入りにお手入れして、特製の ヒゲケース を被せて
寝ていたらしい。寝返りも打てないって。

 ホテル内の廊下には、ヘレン・ケラーやジョン・レノン、昭和天皇陛下など
このホテルに泊まった著名な方の写真が飾ってあるのですが。
その写真に混ざって、なんと、

さりげなく世界のヒゲ自慢たちの写真が。

 中央に写っているのは、もちろん2代目社長。


 料理も美味しかったし、泊まった部屋もクラシックな雰囲気で
なかなか良かったのですが、帰ってきてみれば、ヒゲ紳士の印象が
一番強烈だった、そんなGWのお話。


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まめ。 [HOMEPAGE]