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■ 夏の思い出 韓国編 最終回
夏の思い出最終回です。今回は、夏の経験を通したまとめも韓国レポートに引き続いて書いてみたいと思います。 さて、日本人が韓国について思うことってなんでしょう?韓国ブームという言葉を耳にしますが、私の周りで一人たりとも韓国産コンテンツに興味を持っている人はいないので、きっとメディアが勝手に騒いでるだけの話でしょう。日本海の無効の話なんてだれも興味を持っていないと思います。その中で、韓国のイメージといえば、焼き肉とエステ以外ないんじゃないか?そしてこれは一般性を持つんじゃないかと思います。 エステは、私、男の子だから、あんまり行く気は起きません。でも、この国にきて焼き肉は食べなくちゃ!!と思ったわけですよ。一番の目的はお友達に会うこと、だから、きっと誰か連れて行ってくれる、と思いました。そしてそれは正しくて、韓国の人が普段楽しむ街に連れて行ってもらったのです!そこはまさに異国情緒満載。マイナスイオンよりもこの雰囲気を浴びれば心踊るものがあるし(そもそもマイナスイオンにそのような効果はない?)たった二時間弱のフライトで、NYよりも見慣れないものが沢山あるじゃないですか。観光客の大半は日本人と中国人らしいけれども、あの街の中で外国人は私だけ!小さなレストランが建ち並び、全て、焼き肉テーブルが無造作に置いてある!レストランとレストランの間には、小さな竈(かまど)があって、炭火をおこしている!テーブルには、カルビ・豚バラ肉・ホタテ・蛤などを焼いて、酒を酌み交わしてる人々ばかり。なんとエキゾチックなんでしょう。やっぱりおいしかった!NYで試した同じ料理は三倍くらいの値段を払ったけど、韓国で食べた方が三倍くらいおいしかった!!そしてなんといっても楽しい。実は他の日に、韓定食という伝統料理を食べに行ったけど、あの半分な、クーラーなんて無いところで汗して食べる焼き肉の方が私はすきですね。韓定食ってあんまりおいしくない、とみんな(韓国の人も、外国の人も)いうけれども、八割くらいはおいしかったよ。食べきれないくらい出てくるので、悔しい思いをしたけれども。(私の韓定食の一番の印象は、箸が金属で出来ているので重くて、食べていて手が疲れることでした)みんな、初めてであった韓国のお友達も、NYで出会った人も私を温かく出迎えてくれたのは、この国で一番幸せな出来事であったように思います。 きっと、この国の人は、仕事や学校の終わりに、友達とこんなところで楽しく騒ぐのが生活のスタイルなんでしょうね。私は今NYにいるけれども、この国にはこの国の人の市民の生活スタイルがある。プライベートの楽しみ方がある。週末散歩をしていると、小さな公園でみんなお祭りをしている。フォークソングを歌う仮設舞台がせっちされていて、歌に会わせて輪になって踊っている。そして、その周りにはホットドッグやクレープの屋台・移動遊園地がある。そうしてアメリカの人々は週末を楽しんでいる。日本の場合はどうでしょう?たぶん、週末は小旅行と称して郊外の温泉にでかけたり、仕事や学校の終わりは、ビヤホールや神宮球場で夜空の下ビールジョッキを片手に語らうことなのかもしれない。 そうした、生活スタイル、プライベートの楽しみ方、というのは各国でとても独自なものがあるんですよね。そこに優劣がないことは明らかです。実を言うと、NYで出会った多くの韓国人はとてもとてもいい人だったけれども、彼らの価値観に私は違和感を持っていました。いつも彼らの考え方や目的を聞く度に、"Are you truely happy?"と聞きたくて仕方がなかった。本当に、それを達成することがあなたにとって幸せですか?聞いているとどうしても価値観の根本的な部分があやふやで、盲目的に信じている感じがする。NYをはじめとした、他のスタイルはきっと韓国の人には窮屈なんだと思いました。なのに自分が好きだと思いこんでいる。焼き肉をみんなで食べて楽しむことを数百年やってきた人に、一人分が別々に運ばれてくるレストランで楽しむには、やっぱり違和感があるんじゃないかと思います。もちろん、それをみんながフォークとナイフでつつき合ったら、そのスタイル自体破綻してしまう。それと同じように、アメリカや日本のゴールと韓国のゴールは全く違うことに気づいたらみんなが満足できる韓国が出来るのではないかと思いました。お金を稼ぐことは、満足することではありません。お金はいくら貯めてもお腹が一杯にならないから。 韓国でずっと暮らしている人と友達になって気づいたことがあります。その国でどうすれば楽しめるか、みんなと幸せに暮らせるか知ってるのだと思いました。だから、他の国のスタイルは興味は持っても盲目的にそれが優れているのだ、と思いこむ事はないのだと思いました。いくらがんばっても、アメリカや日本で生み出された、技術力や生産システム、ビジネスモデルを凌駕することは永遠にできもしないし、それらの国の生活スタイルで本当に幸せになることは出来ません。それは日本や日本人についても同じことがいえます。日本人はきっとあんなレストランで焼き肉を食べても、本当に満足は出来ないのです。きっと、不衛生感が目についたり、他の客との距離が気になりだすから。(偶に楽しむから良いんです。)アメリカのビジネスモデルはやっぱり日本には馴染みませんでした。同じです。私がこの国の好きな部分は、ずっと昔から韓国人に愛されているものでした。こうしや焼き肉のスタイルしかり、ちいさな路地裏の景色しかり。本当に素敵だった。でも、新しいソウル駅や他の国の車メーカーの各パーツを模した韓国産の車には全く魅力を感じませんでした。昔から市民の間で親しまれてきた経済的・地域的・政治的システムを活かせば、盲目的に他の国の価値観に憧れていつまで経っても幸福感を感じない迷路に迷い込むことなく、みんなが満足できる社会がこの国にも生まれるのでしょう。翻って、個人個人にもいえます。自分がしていることは赤裸々な自分の欲求によるものなのか、なんとなくいいね♪、という気分からしていることなのか、はっきり認識してこそ日常の充足感は生まれるのだな、と感じました。
今食べているものはあなたの好物ですか? あなたの隣にいる人は好きですか? メディアで喧伝されている価値観にあなたは本当に同意していますか? 今着ている服はあなたの好みの服ですか? 今している仕事は好きだからしているのですか? 何も、好きなことを全部すべき、といっているわけではありません。世の中自分の思うように回らないことは多々あるでしょう。ただし、それが自分が望んだ結果なのかどうか?好きだからしているのではなく、必要だからしているのか?そうした正確な認識が幸せになるためには必要に思うのです。
Now. Are you happy?
韓定食
焼き肉屋さん
私を案内してくれた韓国のお友達の一人。(感謝を込めて)
2005年10月10日(月)
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