NY州在住 <旧『東京在住』・旧旧『NY在住』>
kiyo



 そして始まるここでの生活

ここ、イサカで生活を初めて一週間がたとうとしています。
だいたい地理も覚え、オリエンテーションも終わり、寮での生活のスタートアップもだいたい終え、授業も始まりました。

授業が始まってみると、「あーやっぱり私は魚屋から肉屋になったんだー」という気持ちでいっぱい。今まで、政治学とか人権とかしかしてこなかったのに、今度は、国際開発という、とても経済とか社会学の領域に踏み込んでしまった。

ミクロ・マクロしかしらない私にどうやって、マスターレベルの授業について行けと?と本当に本当に胃が痛い日々が続いたものですが、きてしまった以上はなんとかしなければいけませんよね。

そういえば、あるカメラメーカーの知人は、材質系で博士号をとっておきながら、入社後はいきなり「黴(カビ)研究」とか始めさせられたというし(にしちゃ、私のカメラは未だにカビに悩まされているんだが)、友人のSEは、ネットワークエンジニアとして招聘されたのに、延々と幼稚で腐敗しきった上司(しかもそれが親類だというから手に負えない)との交渉に明け暮れて円形脱毛症になった。また、ここで知り合った素敵な日本人の方も農学で修士号ととったあとに開発コンサルの仕事にずっと携わることになったという。(そして今では開発に関して深い洞察と哲学を持っていらっしゃる)

そう、いきなり方向性がかわるなんてどうってことないんですよ。それが社会ってもんだ。まだ、社会科学に携われるだけ幸せだと思わなくちゃ。(いきなりシェイクスピアを読み始めるよりましだ、とかそういうこと)私にしてはポジティブシンキングですが、やはり、こうした周囲の多くの尊敬できる知己のおかげなんでしょう。みなさんありがとう。

東大の友達に、開発や開発経済に関する論文のコピーを持ってきてもらうようにお願いしたので、なんとかパースペクティブ(考え方)を習得できたらな、と考えています。

大学にはいったときに、目白のキャンパスはとても良い環境でした。緑に恵まれ、空の下で静かに本が読める。それからというもの、私はずっとキャンパスのある大学で勉強することが大好きになりました。

ここ、コーネル大学も、そうした意味では望める最高の環境だと思います。美しい木々や庭園に、荘厳な校舎が建ち並んでいます。帰宅中に、下を向かずに歩いている自分がいる。眼下に湖をのぞみながら帰宅するなんて、やっぱり私は人がうらやむ環境にいるのだと思わざるを得ません。(他方で、毎日20分山登り。とか、万歩計つけるまでもなく、ベッドによるに寝ころぶと足が痛くなっている、とかいう副作用はたくさんある。あと、冬は厳冬で死ぬとか。肉をゲットするのに徒歩40分だとか)

肉屋が魚屋になった気分なので、まだなにを履修していいかも、もう悩み初めて4日になりますが、決まりません。勉強とか宿題とか論文だとか、大変なことは多いけど、いずれにしても私のイサカでの生活は始まってしまいました。

本当はみんなでここで生活できたら、と思ってしまいます。それが私の一番の希望かも。

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2006年08月28日(月)
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