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■ フロンティアの先にあるもの
食べ物でも、仕事でも、勉強でも、フロンティアの先にはやっぱりフロンティアしかない。 それまで豚しゃぶしゃぶこそ、豚を一番うまく食べる方法かと思っていたが、韓国でサンギョプサルを食べたときは、これは豚しゃぶしゃぶを超えるかも、と思った。50兆の郵貯を狙って国内の機関投資家は争奪戦を繰り広げているというが、海外では一社で70兆を超す資金を運用している。50年前と現在では医学部において吸収すべき知識は8000倍だという。
何にしても果てがない。景気対策のための公共事業を鮮やかに説明したケインズは天才的だと高校や大学低学年の頃は信じて疑わなかった。が、実は50年以上前に理論的に破綻していることが証明されていた、と分かったときは、びっくりした。天才が一生かけて考えても、やっぱり果てがない。
大切なことはなんだろう?
「もう、ここらでよか」という諦めかもしれない。特に、金儲けについていえる。本来、貨幣は交換を媒介する「手段」として生まれたから、手段をおいつめても、目的には到達しない。車をチューンナップし続けるだけでは、河口湖に着かないのと一緒だ。目的は手段じゃない。 その上で、目的をはっきりさせよう。私たちの目的は、好きなときに寿司が食べられる生活だったかもしれないし、今の彼女を一生幸せにさせることだったかもしれないし、はたまた、「もう、ここらでよか」と力尽きて言うことだったかもしれない。
ところで、諦めるのは良いが、周りの人が走り続けるのを邪魔するのは止めよう。私たちが走るのを止めても良いと思うが、その先にフロンティアが存在したり、他の人が走ろうとしたりするのを否定知るのは止めよう。最近死んだ宮沢喜一は90年代に入ってもケインズを信じ続け、誤った経済政策により不況を拡大させ日本人の富の15%を奪い、世界経済をリードする役目を消滅させた。彼が60年前にフロンティア探しを止めたのは構わないが、その先に無限に広がるフロンティアの先にあるものまで否定したせいで、多くの人が首をつったわけだ。
この世の中には、サンギョプサルや豚しゃぶしゃぶより豚を美味しく食べる方法があるかもしれない。有力候補はスペインの生ハムや、ポーランドのソーセージだ。でも、なんか飛行機に乗るのが疲れてしまった私は偶に銀座(美味しい豚しゃぶの店がある)や韓国に行って食べるくらいで良いんじゃないか、と思ってきた。連れの子には「これが豚をまぁまぁ美味しく食べる方法だと思うんだよね」と謙虚に紹介しておこう。一緒に食べたい人いますか?
2007年07月10日(火)
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