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2004年07月15日(木) 大言海

今日は朝一番で神保町に行って、ひと仕事してから会社へ。
10時頃には朝の仕事が終わったので、さて会社に戻ろうと駅に向かったのだが。

午前10時だというのに、熱中症になりそうな酷暑。駅までの約5分の間に、体が「水分を取れ〜水分を取れ〜水分を取らないと死ぬぞ〜」と警告を発し、足が勝手に冨山房の地下へと運ばれてゆく。

ええまあ、一言でいうとFolioでアイスコーヒー飲んでさぼってたわけだが。

Folioは出版社の冨山房が経営している喫茶店で、夜はBarになる店だ。神保町の喫茶店としては広い方だと思う。ゆったりとした店内には冨山房の本がたくさん並んでいて、買うこともできる。

棚には絵本や児童書、絵本の原画、何十種類ものアイリッシュウイスキーやリキュール。樽生ギネスも始めたようだ。さすが冨山房、センスが良い。でも大言海の見本も並んでいる。冨山房だから。

この店のココアは、純ココアを丁寧に小鍋で錬って作られていて、絶品である。冷蔵ケースには美味しそうな手作りゼリーが涼しげに並んでいる。でもその隣には大言海。

食べ物は、トースト類やサンドイッチがとても美味しい。アイスコーヒーはウインナーコーヒーで、クリームがなめらか。店内にはアディエマスかマドレデウスか、そんな気持ちの良い音楽が流れている。でもふと目を上げるとそこには大言海。

広辞苑でも大辞林でもなく、大言海ってのがもう渋くて渋くて。一冊の大言海の存在は、店内でものすごく浮いてるようで実はとても似合っている。大言海の背表紙を眺めながらアイスコーヒーを啜る、暑さを忘れた午前のひととき。


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