思考過多の記録
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12月に共同でイベント公演をやろうと言っていた相手から、 「白紙に戻していただけませんか」 と突然メールが来た。 この人は都内を中心にピアノ弾き語りで活動する女性のインディーズアーティストで、彼女の生演奏を中心にして芝居を展開するというのがイベントの趣旨で、場所もあるライブハウスを既に押さえてある。 2人で話し合いをしながら粗筋を考え、使用曲も決定した。彼女も結構楽しそうに見えた。それが、このメールである。 理由として、打ち合わせやメールの遣り取りを進めていくうちに幾つかの不安要素が出てきて、それを抱えたままではイベントは出来ないと判断した、という趣旨のことが書かれていた。
僕に言わせれば、順番が逆だと思う。 畑が違う人間通しの企画だし、初めての経験でもあるので、不安要素が出てくるのは当然のことだ。しかし、本番は3ヶ月半後に迫っている。まずはその不安要素というのを共同プロデューサーである僕に提起してもらって、2人で話し合った上で、それでも不安が解消しないとなったら、そこで初めて「白紙」という選択肢が出てくるものではないのか。 今の段階では、彼女が何を不安に思っているのか、僕にはさっぱり分からない。分からないまま、一方的に「白紙」という結論的なことを提起されても、こちらは困惑してしまう。
僕はこのイベントをずっと楽しみにしてきた。 それは、勿論作る側としての面白さもあるのだが、彼女の一ファンとしても純粋に楽しみにしていたのだ。 彼女の歌の魅力を如何に引き出すか。僕の中ではそれも隠れたテーマになっていたのだ。 箱書きも完成し、脚本はもやは書き始められようとしていた。僕の中から、物語が生まれる準備はほぼ整っていた。 それが、突然の三行半である。一体何があったというのだろうか。
彼女のmixiの日記に、「大変ショックなことがあった」という趣旨のことが書かれていた。お酒を飲んでも美味しくないし、眠れもしない、というくらいのショッキングなできごとで、そうとうめげてしまっているようだ。 おそらくはこのことが彼女の今回のメールと関係があると思われる。 にしても、である。 何故結論だけ彼女は急ぐのか。途中の相談は僕には出来ないとでも言うのだろうか。 何はともあれ、彼女と話してみなければならない。それさえも拒むようなら、本当に一から考え直さなければならなくなる。
今現在、彼女からの返信はない。
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