思考過多の記録
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2007年も残すところあと僅かとなった。ほぼ毎年見ていたNHKの「紅白歌合戦」を今年は見ていない。今年は、見るべき歌もない。あの番組は、もはやチューブで延命されている植物人間と同じだ。誰かが「尊厳死」を宣告しなければなるまい。
今年は公私ともにいろいろあった。 自分として一番大きかったことは、勿論「休職」したことである。 このことで僕は自分と向き合い、自分に制御できない自分があることを知り、また会社の外側に広がる世界の存在にも気付かされた。年明けから復帰することが決まっているが、そこに至るまでには、組合の人達を始め、多くの人達の支えがあり、助けがあった。 本当に有り難いことだと思っている。 芝居をやっていたことも、僕の回復には間違いなくプラスに働いたと思う。
こうなってしまった理由の第一は、自分が我慢していればいいと思い、我慢しすぎてしまったこと。そのことが直接的な原因である。しかし、もう一つの根本的な理由に僕は気が付いた。 ここでも書いたかも知れないが、僕自身が自由業に向いている人間でありながら、サラリーマンとして生活してきたことで、自分の中に歪みが生じ、それがストレスとなって長年蓄積してきたということである。これは、今年会社に行かない生活を長く送ってみて、改めて身をもって実感したことだ。 つまり、最初からボタンの掛け違いが起きていたのである。
僕が復帰する職場は書籍を編集するところだ。つまり僕は(これまでもそうだったが)編集者として仕事をすることになる。 でも、本当に望んでいたことは、僕に編集者がついてくれるような職業だった。例えば、僕が列車で旅をする。それを文章にまとめる。それが編集者の手を経て、雑誌や書籍の形で読者に提供される。そのことで、ぼくは原稿料をもらって生計を立てる。そんな生活を僕は夢見ていた。つまり、今と全く逆である。 きらびやかな日常や贅沢な生活でなくてもいいから、自分の書いたもので生活する。何という充実感だろうか。 勿論、人生はこれで終わりではないので、その生活に移行するにはどうすればよいのか、これから本気で考え、実行できることはしていきたいと思っている。
静かに大晦日は暮れ、やがてやってくる新年。 今年の経験を糧として、これまでとは違う人生設計を立て、これまでと違う気構えで歩んでいきたいと思う。
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