絲が切れさうになる。

 惱み事が溜まり過ぎて涙の理由が増え過ぎたから、全部飮込んで解決したかの樣に振舞はうとしてゐる。
 空元氣を出し、無闇に明るく行動し、笑顏を浮かべて應對をする。張り切つて空に向けて腕を衝き伸ばしてくるゝゝと走り回る。
 そして、僕の居る空間から人の目が消えた瞬間にふつと泣きさうになる。

 今僕が心の中で紡がうとしてゐる絲は悲しみや寂しさで擦り切れ無い強さを持つた絲。
 胸に滿ちた重い痛みを丸ごと包み込める大きな布地を織る爲の絲。

 僕の空元氣の明るさが途絶え涙する度、紡ぎ掛けてゐる絲が度々切れさうになる。
 此の絲は最後の頼み、此れを失つたら僕は這い上がれ無くなるのに。
2002年04月04日(木)
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