2002年09月15日(日) 見上げてごらん夜の星を
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「見上げてごらん 夜の星を 小さな星の 小さな光が ささやかなしあわせを 祈ってる」
私たち部員の合唱に合わせて、 おじいちゃんおばあちゃんが首を動かしてリズムをとったり、 一緒に歌ってくれているのが見えた。 敬老の日。 グリー部は学校近くの老人ホームに招待されて、 何曲か歌をお披露目してきた。
歌い終わってから、一人のおばあさんが話しかけてきた。 「あのね、あんたたちの歌を聞きにきたのよー。 そしたら、着いたころにはもう終わっちゃっててねぇ。」 私たちよりだいぶ背丈が低いおばあさん。 本当に私たちの歌が聞きたかったのだということが伝わってきた。 「ねぇエリコ、もう1度歌えないかなぁ?」 私も、なかっちゃんと同じ気持ち。 「すいません、もう1度歌わせてもらえませんか?」 フットワークの軽いなかっちゃんはすぐにスタッフの人に交渉した。
ううん、なかっちゃんが交渉したのは フットワークが軽いからというだけじゃない。 たった一人のためにでも歌おうという気持ちを持っているからだ。 いつだったか、なかっちゃんは「音楽の道に進みたい」と言っていた。 自分が歌う本当の意味を改めて感じた今日。 その意味をもっとずっと前から知っているなかっちゃんに、 音楽の道はぴったりだと思う。 彼女なら、たった一人でも聞いてくれる人がいるならば、 その人のために歌うことができるだろう。
なかっちゃんの交渉の甲斐もあり、 私たちは休憩時間にもう1度歌うことができた。 歌い終わったあと、あのおばあさんがまたやってきて、言った。 「よかったわよー。ほんとに良かったー。 また聞かせてちょうだいねー。」 ああ、やっぱり歌っていいもんだなぁ。
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