2001年11月17日(土)
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心臓も脈拍もその他病気も、金にかえてやる |
東京行きのチャンスが、舞い込んで参りました。 あたくしに立派な肩書き(女優・歌人・エッセイスト・作家)をつけてくださった、 クリエーターズ集団「創人」 が、この度、決起集会(?)を行うのだという。
そのお誘いのメールの中には、名誉顧問(?)の 羽鳥氏出席の旨も書き添えられてあった。
これは、行かねばならぬ(--)(__)
そう思ったのも束の間、あたくしには、この集会(笑)に参加するにあたって 山のように積み上げられた大きな課題があることにも 同時に気づかされてしまったのである。
まずは、金。 往復の旅費はおろか、会費もどこから捻出したものか。
そして体調。 アゴラフォビアのあたくし、電車はタブーです。 アゴラフォビアのあたくし、人ごみ(=新宿)はタブーです。 そして、いつ出るかわからない過喚起発作と、 先日より出始めた妙な心臓の圧迫感、おまけに心拍数が明らかに増えたこと。
母・サヨコは勿論、大反対である。
反対されても仕方のない状況ではありますよ、確かに。 メールが届いて、その内容を見て、 あたくし、最初にしたことというと、号泣ですもの。
チャンスが、すぐそこまで来ているような気がするのに、 このまま、この部屋から出ないままでいると、 また前のように掴み損なってしまうんじゃないかという怖さで、 身震いがした。
金もない。チャンスもない。運もない。行動力もない。 こんなことでどうする、自分よ? せめて自分で出来ることは、しなくてはいけないんでないの? 例えば、今回、出席の旨を表明し、新宿へ出て行ったとしても 何があると保証されたものではない。 だが、ひょっとしたら、「瓢箪から独楽」というのもあるかもしれない。 動かなければ、それはわからないが。
でも、あたくしは思うのである。 今回の外出で、この心臓が潰れて、呼吸ができなくなってしまうのであれば、 あたくしには、その程度の人生しか与えられなかったということ。 自分に、開拓の能力がなかったということ。 納得もいく。
納得もいかぬまま 定食屋の作る中途半端な「満漢全席」も口にできぬまま 煌びやかでない状態で果てるのなんて、もってのほかだ。
行かねばならない。 もう一度、両親に頼むぞ。 お金をください。 チャンスをください。 自分の口で、ちゃんと言わなければ あたしは、手に出来るものをみすみす見逃すという 誠にもって情けない、終わり方をしなければならなくなるのだ。
一時の恥など、何であろう。 最早、つまらないプライドも何もないこのあたくしが、 あと削ることが出来るものといえば、 生身のこの身体しかないのだ。
心臓も、血液も、あたくしを冒す病も 全部ひっくるめて、大きな金に換えて、 いつか、「家族」で幸せな暮らしをする それを果たすのに、 片道たった2時間の辛抱ならば、 あたくし、選ぶ選択肢は決まって居ります。 たとえ、心臓と血液と病を賭けて、2時間の辛抱をし、 何も得られなかったとしても、 あたくしは、満足に果てていける気がします。
その珍道中を、書き残し、 最後に自費出版でもして、墓にでも入ります。 そのくらいの覚悟くらい、いつでもできているということです。
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