昨日から、冷蔵庫や戸棚を物色しては、
「甘いモノはないかなぁ・・・・。」
と呟いていたあたくしを、不憫に思ってか(笑)
母・サヨコ、午前中からケーキを焼いていらっしゃった。
スーパーかどこかで、「ほれっ♪」と買ってきた「まるごとバナナ」とか
大福とかを与えずに、手作りケーキとわ・・・・母親の鑑だな・・・・と思う。
この姿を見習い、あたくしもやがては母親というものになるのだろうけど、
この分でいくと、ここまでマメなことは出来そうにない(苦笑)。
うちの母・サヨコは何かにつけてケーキを焼く。
イヴェントとかそういうのも利用するし、そういうのを無視した時期に
いきなり焼いていたりする。
昨年の夏に、オーブンを買い換えたので、
「焼きグセ」みたいなものを確かめるようにして、
あたくしが東京から戻ってきてからも、既にかれこれ数回、ケーキを焼いている。
自分(サヨコ)の誕生日ケーキ、クリスマスケーキ、正月ケーキ・・・・
スーパーでイチゴが安かったからケーキ、自分で食べたいと思い立ったが吉日ケーキ、
何となく卵をいっぱい買っちゃったからケーキ・・・・理由は何だっていいのである(笑)。
あたくしがここ数日、甘いモノを弄っているのは、
すごく偏っていて突発的な出来事なんだけど、
彼女は常に、甘いモノを追求し続けているので、
ケーキもうまく出来上がればそうであるほど、
彼女によって消費される速度も早い。
「あれ・・・・? ついこの間、この人はケーキを焼いていたはずだ。」
と、冷蔵庫を物色しても、時すでに遅し・・・・なんていうことも、
1度や2度ではない(爆)。
そんなわけで、本日のケーキは、今月に入って既に3つ目のケーキだったりする。
一言に3つ目と言っても、切り売りしているものを想像してはいけない。
「ホール」で3つ目ということだから・・・・。
誰がどのくらいの速度で消費したかなんてことは考えちゃいけない。
母・サヨコがケーキ作りをピタリとやめてしまうことにもなりかねないので(爆)。
ところで・・・・・。
つい数ヶ月前、郊外に新しく洋菓子屋さんができた。
そこの洋菓子は、ケーキにしろ、タルトにしろ、シュークリームにしろ、
とにかく美味しくて、
時間帯が合えば、焼きたてのキッシュやデニッシュなんかも買える。
ホールごとのケーキの予約もやっていて、
そこはそれ、プロだし、何せ新しくできた店。
ケーキ自体の味やセンスも良く、ラッピングの妙みたいなものもあって、
評判も上々、かなりの人気店になっている。
いつ通りかかっても、駐車場は車でいっぱい。
オープン・クローズずっと心血注いで、ケーキをさばいているというわけ。
あたくしも、この店には何度か足を運んだ。
母・サヨコと行ったり、ダーリンと行ったり。
まぁ、美味いし、バリエーションも色々あるので、飽きない。
だが、この間、母・サヨコと一緒にこの店を訪れた時、
折りしも、クリスマス前・・・・ケーキ予約カキイレ時である。
と、あたくしの隣で、サヨコは、ホールの大きさによって設定された値段表を見て
唸っているのである。
「何号・・・・3000円、何号・・・・4500円」とか、そういうやつ。
我が家で焼いているのは、大体4500円クラスの大きさなんだそうだ。
(詳しいことは忘れちゃったけど、大体そんなもんだったと思う。)
母・サヨコが言いたいことは以下の通りである。
確かにここのケーキは見映えもするし、
美味しいけれど
材料費やその他のことを考えると、
ケーキというのはボロ儲けができるのね
( ̄ー ̄)ニヤリッ
主婦というのはここらへんが違う。
大体、ケーキを作るのに、何と何と何が必要で、
食材の場合、大体この時期には何が安くて、この日は何の特売で、
そういうのが全部頭の中に入っている。
それが転じて、この人は、ホール用のケーキ型も買ってしまったし、
それだけならまだ良かったが、
結構早い時期に、電動のハンドミキサーも買っていたし、
これは、つい最近知ったのだけど、
サーバーやデコレーション用の台までちゃんとあるらしいのだ。
これも、数回使ってポイなら、結局ケーキ屋に行って、
小売りされているものを買ってきてしまう方が早くて経済的と言えるが、
彼女・・・・そこんところはキッチリ元をとっているのである。
ハンドミキサーなど、もう死ぬほど使っているはずだ。
卵白をメレンゲにする時や、生クリームをホイップする時などなど・・・・
あたくしも小学生の頃、何度もやらせてもらった覚えがある。
で、オーブンレンジもコレで2台目。
電子レンジなら、安くて多機能なものの方が品揃えも豊富で手に入れやすいのに
わざわざ、ケーキを焼くためだけに、オーブン機能を追求したとも言える。
本日、母・サヨコが作ったのはバナナクリームケーキ。
甘さもほどよく、がっつりいける(爆)
コレがいかんのだ。
既製品の味は、食べ続けるとどこかでちゃんとストップがかかるように
若干甘めなのだけど、
自家製は、バターや砂糖の量を自由自在に加減できるので
エンドレスにがっつり食い続けることができるケーキというのも
稀に登場する。
今日のもそれに近い。( ̄∇ ̄;)
いかん、いかん・・・・・・。
ケーキを食った、昼下がり・・・・。
ダーリンに貸していたビデオを見直す。
あたくしが多岐に渡って集めた資料の中の1つ・・・・
古代ローマ帝国第5代皇帝・暴君ネロと
その母・アグリピーナの生涯
嗚呼。母子とは、こんな古代から捻れた関係だったりもするのね。
大体、ジーザスさんが生まれた前後のことだから、
2000年くらい前のドキュメンタリーだ。
ケーキを作る我が母と、アグリピーナを重ねてみる。
重なるわけ、ないか(笑)。
でも、同じ「母親」だ。
ああいう母親もいるし、サヨコみたいなのもいるということだ。
きっと、あたくしは
ネロと違って、愛されて育ったんだ。
アグリピーナみたいなのが母親だったら、やだな・・・・正直そう思う。
サヨコのことを、「ケーキを作ってくれるから好き♪」などという
短絡的な理由で愛しちゃいないけど、
それでも、平均点以上の、立派な母親だと思う。
「親の顔が見てみたい」と言われれば「ハイ、どうぞ♪」とすぐ見せられるくらいの。