2006年01月11日(水)
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コンプレックスなんてこんなモノ |
人間、生きてりゃ、誰にだって1つや2つコンプレックスやら劣等感みたいなものは抱えるもの。 幼少期から思春期にかけては、ハタから見れば「何じゃそりゃ?」みたいな、 本当につまらなくて小さい悩みが、人生最大の悩みだったりする(苦笑)。 まぁ、しかし。 そういうのを無視したくなるほどの、ものすごい悩みっていうのがこの世には沢山あるってのを知った時、 得てして、そういう小さなコンプレックスというのは自分の中でもきちんと処理されて、 塵芥のようになっていくものではあるんですけどね。
あたくしにもそういうのがホントに沢山あって、掘り起こすとキリがない( ̄∇ ̄;) ついさっき、そういう「些細なコンプレックス」みたいなのを思い出したので、 ちょっと書き付けておくことにした。
羅列すると本当にキリがないけれど、今やどうでもよくなった「昔の悩み」が さて、いつごろから本当にどうでもよくなったのか・・・・というのを考えてみた時、 物凄く、ハッキリと線引きができるものが思い当たったのである。
あたくしは、幼少の砌より、親だのからよく
「鼻の穴が大きい。」
と言われ続けてきた(爆)。 今現在、鼻の穴の大きさは顔全体のバランスからいって殊更ではなく、 本当の意味で気にならなくなった。 どっちかというと、眼鏡をかけることによって一目瞭然となる、鼻筋の曲がりであるとか、 せっかく歯列矯正をしたのに、体調不良からきたむくみで大人になった瞬間にがたがたになった歯並び、 こっちの方が気になって気になって仕方がない。 写真を撮られるより撮る方がいい・・・・なんていう嗜好もこっからきている。 大人になってからの悩みというのは、ある意味で生き方を左右するから深刻だわね(苦笑)。
幼少期から思春期にかけて、ずっと「鼻の穴が大きい」と言われ続けてきたあたくしは、 何となくだけど、人から顔を見られるのが嫌だった。 人前に立つのは別に嫌じゃないくせに、顔をまじまじと見られるのが嫌だった。 鼻は顔の中心にあるべきものなので、普通に接していると、 目を見るよりも鼻の辺りを見ながら話をする人が今でもすごく多い。 コレがすごく嫌だったのである。(今は本当に何ともない・・・・寧ろ口元を見られるのがちょっと・・・・)
で、歯並びの矯正よりも、自分としては「鼻(の穴)」の方が非常に気になっていたので、 歯列矯正に踏み切られた時も今ひとつ釈然とせず、治療にも積極的ではなかった。 整形に関しては興味もなく、寧ろ怖かったくらいなんだけど、常々
「こんな鼻じゃなければいいなぁ・・・・」
と、幼心ながらに結構本気でそう思っていた。
そんなあたくしも、一人前に普通に恋をするようになった高校時代。 忘れもしない17歳の冬の出来事である。 中学の環境が著しく極端だったため、周囲に「女性」を振りまく少女が少なすぎて 「綺麗な人」に対しては、殊更敏感になっていたあたくし。 高校に入ってからというものの、他の中学からやってきた「綺麗な子」が本当によく目に留まる。 特に、高校2年。 一番いい時期である。 無論、適度に勉強に追われてはいたものの、学校行事や恋愛やその他諸々に対しての活動が 一番活発化していて、わりと皆キラキラしていた。
うちのクラスにも、「キラキラ星人」がいたりして・・・・。 その代表格が、クラス一の美少女・ミカコ(仮名)ちゃんだった。 (この日記にはひょっとしたら、初登場か? あまり日常生活で接点はなかったので) ミカコちゃんは当たり前のように美人で、頭もよく、特に英語が得意だった。 そこまでにしとけばいいのに(笑)、スポーツもそつなくこなし、かなり器用な感じのする子だった。 いつも、肩の上あたりでぷつりと切ったサラッサラのミディアムボブくらいの髪をしていて、 当然のようにスタイルも抜群によかったのである。 2年、3年と同じクラスだったんだけど、彼女はクラスの中で 特別にリーダー格・・・・というグループにいるアレではなく、どういう区分をしていいのかわからないけれど 類は友を呼ぶ・・・・と言おうか、彼女と一緒にいる子は皆、トップクラスに「綺麗な子」ばかりだった(笑)。
3年の時は、クラス全員が女子だったので、ちょっと特筆は避けたい(爆)。 が、2年の時は、一応、女の子たちも便宜上、いくつかのグループに分かれてはいたものの、 グループ同士で衝突したり、いがみあったり・・・・というのはなかった。 寧ろ、珍しいことに、たまに2つ以上のグループが合体しても、 それはそれで会話や生活が成立していくんだなぁ・・・・という、ある意味、不思議な空気が流れていた。 そんな中でミカコちゃんは、積極的過ぎず、消極的過ぎず、雰囲気を大事にし 誰にでも普通に優しい子だった。 なので、あたくしにとって彼女の印象というのはよくなる一方で、決して株が下がることはなかった。
美人で、スタイルもよくて、頭もよくて、スポーツもできて、器用で、大人しすぎず、 お喋りが苦手というわけでもなく、自分なりのファッションセンスもあって、加えてやさしい・・・・。 まぁ・・・・人間、誰しも本音と建前を上手に使い分けて生きているわけだから、 コレが彼女の総てとしてしまうのはあまりにも横着すぎるわけだけれども、 それでもさぁ。同じ女性に、コレだけの好印象を与えて、悪口1つ言わせないっていうのは、 ある種、「才能」だとも思うのよねぇ(しみじみ)。 彼女の嫌な部分というのをちゃんと知っている人も、同じ学校にいたとは思うんだけれども、 少なくとも、彼女がトラブルを起こしたり巻き込まれたり・・・・という話は一切聞かず、 彼女がいつも行動を共にしている同じグループの子達も、楚々と生活していたので、 少なくとも学校の中で、彼女は完璧な感じに仕上がっていたとしても過言ではなかろう。 ホントにいるんだねぇ、こういう人。 妬みや嫉みをおいといて、ホントに素直に「憧憬」の対象になるよ。
あは♪ 話がどんどん本題から逸れていくなぁ。気にすんな♪ そんなミカコちゃんのことが心底羨ましかったあたくしなんだけれど、 ある日、突然、あることに気づいたのである。
ミカコちゃんも、結構鼻の穴が大きいということに!!(爆笑)
体育の授業で、持久走かなんかをやった直後に彼女と話をしていて、 あたくしはふと、こんなことに気づいてしまったのである( ̄∇ ̄;) この瞬間、あたくしの中で、ミカコちゃん神話がガラガラと音をたてて崩れ去ったかというとそうではなく 寧ろ、何だか解放されたかのような安心感を覚えて、 余計に彼女に対して一方的な親近感を持ってしまった。 (※注/彼女自身は特別にあたくしを何とも思ってません、念のため(爆)) 美の比率が何たるかとか、顔のパーツがどうとか、そういうこだわりが皆無になったわけでもなく、 彼女の顔が、完璧な黄金比であると知ったわけでもなく・・・・。 ただ、あたくしが美しいな・・・・と密かにあこがれていた彼女が、 あたくしが密かにコンプレックスを持っていた部分で、「あら?どっこいどっこい?」と思った瞬間、 今までのコンプレックスが、まるでなかったことのようにされていったのが、不思議だった。 この日を境に、あたくしは、自分の「鼻(の穴)」のことに関して別に何とも思わなくなったのである。 (いうなら、ミカコちゃんのおかげかも(笑))
むか〜し、この日記に「アヤちゃんコンプレックス」について書いたことがあった。 彼女はどっちかというと、件のアヤちゃんよりの人間なのかもしれなかったのだけど、 あたくしの勝手な価値観と独断と偏見で、ちょっと違う位置にいた。 華やかさがなかったわけではなかったけれど、アヤちゃんたちが放っているものとはちょっと別で 確かに「敵わないな」と思うものではあるのだけど、もっと素直に自分の中に入ってくるというか。 アヤちゃんたちの『それ』は、少々、拒絶したい何かがあったし( ̄∇ ̄;) う〜む・・・・。 恐らくは、その当時のあたくしが感じていた中で、 「真似をしたいか」「真似したくないか」の違いなんだと思う。 ミカコちゃんのはかなり前者で、アヤちゃんたちのは明らかに後者。
あの小さな小さな出来事以降も、あたくしがミカコちゃんを見る目は変わらなかった。 やっぱり綺麗だし、可愛らしい・・・・というか、美しいんだなぁ。 卒業してから1回だけ会ったけれど、予想通り、ハイレベルな美人になっていた。 美人を自覚しているのか、そうではないのか・・・・。 そこんところはあたくしもそれほど近くにいたわけではないので、詳しくはわからないけれど、 ハタから見ている限りは、鼻にかける風もなく、生活においてサボることを知らないように見えた。 いい意味で、とても生真面目・・・・あぅ、だから『美』を保てるのか( ̄∇ ̄;)
齢31にして、前回の厄年の時に生活を共にしていた少女から学ぶべきものが沢山あったということに 気づかされる、真性:スットコドッコイのアサミンジャーなのであった( ̄∇ ̄;)
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