「轟轟戦隊ボウケンジャー」のストーリー性やキャラクター付けで頭を傾げっぱなしのまま既に13〜4話目に突入しようとしていますが、未だに何がやりたいのかどうもハッキリしない( ̄∇ ̄;)そうはいうものの、近年稀に見る火薬の多さと、映像処理の美しさ、アクションの丁寧さだけは非常にレベルの高いものを感じられるため、そもそもそういうのを中心に鑑賞しているあたくしはそこが及第点以上、もしくは合格点である限り、簡単に斬り捨てませんよ〜♪だてに30年、戦うヒーローたちとともに歩んできたわけじゃありません( ̄^ ̄)30パターンも同じようなネタを見続けているのに、飽きない秘密がどこかにある!!そう信じて、今回も執念深く視聴を続けるアサミンジャー・・・・。さてさて。すっかり内容的には諦めムード満載のボウケンジャーに比べ、物凄く見ごたえがあるのが、「仮面ライダーカブト」。脚本よし、音楽よし、キャスティングよし、アクションよし、映像・造型技術花マル!!走り出しから、平成仮面ライダーの中でも最高レベルの水準にきっちりとロックオンしている感が否めなかった。安心して楽しく見ていられる。そりゃ年々、CGの技術はメキメキと向上しているわけだし、前作の雛形みたいなものも残っていくわけだし、新しい作品の方が有利には違いないんだけど、そうばかりでもない。前とは一線を画した、新しい感覚を求められ、キャラクター造型やデザインの面でも更に磨きぬかれたものを求められる。ストーリーの設定にしたって、前作に酷似していてはつまらないし、新しい作品を生み出すのには、やっぱりそれなりの苦労と努力の賜物がそこにあったりするもの。今回の「カブト」には、洗練されたそういう類のものがきちんと存在しているので、視聴者としては、疑問符最小限で見てられるっていうのがかなり心地いい。別に嫌いというわけではなかったんだけど、どうも「響鬼」では突き抜けられず、ビッグマウスで世間を席巻したにもかかわらず、マジゴケした後というのもあり(苦笑)、今回の作品は作り手側があまり力みすぎていないのがいい感じ。勿論「●●を作りたい!!」という大きな理想はいつだって必要だと思う。「響鬼」では囲い込みだけはやったけれど、中身がほとんどついてこられなかった。そりゃ、キャスティングや音楽に力を入れたのはわかるんだけど、CGのレベルが一気に落ちて、魔化魍のデザインもいうほど斬新・・・・というわけじゃなかった気がする。じゃあ、この作品で以て何を表現したかったの??という話になり、「平成の『アマゾン』を作りたいんだぁ〜!!」とかいう制作側の意図はあったものの、きちんと具現化できないまま、不完全燃焼で終わってしまいましたね( ̄∇ ̄;)そんな感じでしょ?「鬼」や「妖怪」というモチーフにスライドさせようとして失敗をこいた、嫌な例だと思う。ところが、今回の「カブト」。大人心も子供心もきちんとわかってるなぁ・・・・と思うのは。(1)大流行中の「ムシキング」を彷彿とさせる上、元祖仮面ライダーのモチーフである「昆虫」を 忠実に利用しているところが、この時代においては逆に新しい! カブトムシにハチにトンボ・・・・(笑)。デザインも悪くないし、色彩配置もとっても綺麗。 昔の仮面ライダーはそれほど鮮やかではなかったけれど、昭和の終わりくらいから流行りだした 「メタル戦士」系の流れを上手に拾いつつ、今の映像技術にきちんとそぐうようなデザインを起用。 見ていて、「あぁ、正義の味方の色だよなぁ」と思う。 ゼクトのシャドーたちは、正義なのか悪なのかわかんないようなデザインで(笑)、 でも却ってそれがいいような気がする(爆)・・・・宛ら昔のショッカーみたいで笑えるんだけどね。 加えて、ワームの造型も毎度毎度凝っていて、すごくよろしいと思う。 そもそも、仮面ライダーって「バッタ」じゃん?(笑)・・・・虫を配合した改造人間なわけで。 ストロンガーとかアマゾンとかで、昆虫から抜け出たけれど、 それでも男の子の好きそうな爬虫類系の生物がモチーフだったりしてね。 ショッカーだって、元々は「アリ」なわけだし。 で、基本がそこにあるわけだから、やっぱり基本に立ち返ると素直に見られるなぁと思う。 鬼だの妖怪だのとシンクロさせるより、やっぱり仮面ライダーって虫とか動物とかからヒントを得た マスクヒーローであるべきだよな・・・・今回のシリーズを見ながら痛切に感じちゃった。 大人が懐かしく楽しめる、そして子供は新しく楽しめる。 そして今、市場で何が流行っているのかをきちんと意識した作りなのは、素直で好感が持てる。(2)平成仮面ライダー名物、モデル系男性俳優をガンガン配置! しかもライダーが初仕事でなく 既に何かしらの経験をつんできた「いいポジション」にいる俳優をゲット!! 仮面ライダーデビューにならないように、もう既に別民放別番組に出演経験があるものの、 まだブレイクしていない俳優を集めてきていることは、素直に面白いと思う。 「あれ・・・・? この人、どっかで見たよなぁ??」と、公式HPで調べてみると、 結構大きな事務所に所属していたり、そこの事務所には日本を代表するような看板俳優が何人もいたり とにかく仮面ライダーに起用されることは、若手にとっては確実に売れるための一歩となったみたいだ。 そうじゃなければ、あのレベルの事務所が、たかだかヒーローモノ・・・・しかも1年縛りの撮影に 自分の事務所の戦力になっていくかもしれない若い才能をおいそれと出してこないと思うのよ。 ここ数年で、確実にこの手の番組の位置づけが変化しつつある。 恐らくは、オダギリ・ジョーがその火付け役になったとしても過言ではないのかもしれないけれど、 その後に続いた、賀集俊樹や要潤、須賀貴臣に松田悟志、半田健人、溝呂木賢、泉政行、原田篤、 森本亮治・・・・と、まだまだ大勢いるわけだけど、そういった人たちが意外とや目覚しい活躍を遂げ、 俳優として面白い飛躍の仕方をするということ、そして、子供層のファン以上に その母親層の女性ファンを確実にモノにできるという、嬉しい副産物のおかげで、 この市場は、誰もが予想しなかった方向にぐんぐん伸びた。 現在、ひとつの流れとして確立されつつあるのは、仮面ライダーの放送が終わったすぐ次のクールの CX系昼ドラに、ヒーローたちが速攻でスライドしてキャスティングされる(爆)。 顧客がいるところにどんどん素材を流していこう!という、芸能界の浅ましい事情が こんなところで露呈されているんですよ。ついこの間まで正義の味方だったのに(爆笑)。 ちなみに、今回「カブト」に起用されている人々は、安定感があって、なかなか素敵な殿方ばかり♪ 特に天道総司役に起用された水嶋ヒロ氏は、なかなか個性的な存在感があって、見ていて飽きない。 とんでもないフェミニスト設定ですが、なんなんだろう・・・・ 確か、ボウケンジャーにも似たようなキャラの人間がいるというのに、 あっちのはすごく鼻につくのに、こっちは笑いながら見ていられる(爆)。 作りこみ方や、監督の方針の違い・・・・または対象年齢の意識の仕方が違うのかなぁ等々 色々と考えてみたんだけど、とにかく、今わが家では、この水嶋氏が熱いんです!!(笑)(3)もう、完全に子供たちだけの番組じゃないよ♪ 公式HPにはレシピまで紹介される!! 仮面ライダーカブト名物、素敵なキエモノ&マカナイメニューの数々!! 今回に限らず、平成仮面ライダーのシリーズを見ていてつくづく思うのは、朝放送の番組だから・・・・ というわけじゃないだろうけれども、とにかくキエモノが登場する頻度がやたらと多い!! しかも、どれもコレもがやたらと美味そう!!( ̄¬ ̄)♪ 「クウガ」はきちんと見ていなかったのでよくわかんないんだけど、 少なくとも「アギト」から今に至るまで、どうしてそこに力を入れる??と不思議になるくらいに 食べ物が登場するシーン、食事のシーンには何でかすごいこだわりを見せていて、 こっちの食欲まで見事にそそってくれている(笑)。 今までは、それも全部、物語の重要なポイントではなく、アクセント的な1シーンに過ぎなかったのだけど 今回の「カブト」は、どうも様子が違う!! 食べるシーンのひとつひとつに、きちんと意味がありそうなのだ(爆)。 加賀美とひよりがアルバイトしているレストランに毎回やってきては、 当然の顔をしてまかないを食べていく、天道。 このまかないがまた、毎度毎度、実によくできていて、非常にうまそうなのだ。 加えて毎週の放送で天道家で出される朝食のメニューときたら、 日本人の心を上手に擽るメニューが贅沢にずらりと並び、彼の妹・樹花がまたそれを美味そうに食う! 天道の食に関するこだわりはハンパなものではなく、納得させられるようなせりふも多い上、 画面に登場するキエモノの数々があまりに美味しそうに見えるので、こっちはかなり翻弄されている。 例えば、世界の三大珍味であるとか、高級食材であるとか、そういうものが登場するのではなく、 旬の食材・・・・ついこの間は春らしくタケノコや春キャベツが登場・・・・であるとか、 手軽に手に入る食材・・・・豆腐やジャガイモ、鯖や鯵、安価ですぐに用意できそうなものばかりが登場。 炊いたご飯もツヤツヤ、それを美味しそうに頬張る出演者たち・・・・ 遂に、キレンジャー以来(爆)、特撮系番組が「食育」に乗り出しましたよ!! キレンジャーの時はカレー一辺倒でしたが、今回は、栄養のバランス、見た目の美しさ、 そして何より、旬の食材の扱いであるとか、食材そのものへの感謝の心を 大人のあたくしたちにも改めて教えてくれているような気がします。 ご丁寧に、番組の公式HPには、番組内で扱ったまかない料理や天道家の朝食メニューのレシピが わざわざ写真&解説入りで逐一アップされていたりも(笑)。 仮面ライダーでやってたご飯だよ〜♪ なんていうふうに子供をひきつけつつ、 ママたちが新しい料理を覚えていくのにも一役買っているのか・・・・? とにかく、正義の味方が、確実に新しい道を開拓した1つの姿だったのであります!! スゴイ!! (そして、相当面白い!!( ̄∇ ̄;))この3つのポイントだけで、もう、十分に評価に値する番組になっちゃってるとあたくしは思う。子供たちの需要、パパママ世代たちの需要をきちんと満たし、ちゃんとしたエンターテインメントとして成立もしてるし・・・・。同じ時期の「響鬼」にそれだけのものがあったかどうかというと、ちょっと微妙。確かに、クォリティを高めようと頑張っていたその背景はわかるんだけど、何を伝えたいのかがいまいち不鮮明で、不鮮明なゆえに面白さも半減していたような気がする。いくら「謎解き」ブームの子供番組とはいえ、それでは本末転倒。やっぱり主題と主軸だけはいくらなんでもハッキリさせとかないとね。で、だ。食に対して物凄いこだわりをみせている、仮面ライダーカブトこと天道総司の意味深な語録と、彼の祖母が言っていたらしい『格言』の数々が、また非常に面白く、あたくしとぷよ2のツボ!!毎回、毎回、「おばあちゃんが言っていた・・・・」と、天道がやってくれるんだけど、「おばあちゃんが・・・・」というせりふが出た瞬間に期待してしまう。うぉ〜っっ!! 天道家のばあちゃん、一体今日はどんなことを言い出すんだぁっっ?? みたいな。中でも特に感心したのは。「食事は一期一会、毎回毎回を大事にしろ。」「男がやってはいけないことが二つある。女の子を泣かせることと、食べ物を粗末にすることだ。」もし自分に男の子が生まれたら、是が非でも叩き込みたい「金言」だと思ったよ(しみじみ)。ここ最近、何度も何度も繰り返して言っているような気がするけれど、ホントに、「食を知っている」男性っていうのは生きていく能力がそれだけで高いなと思える。ただのグルメとか美食家とかのことを言っているんじゃなくて、普段口にするものの色・形・味・価格をきちんとわかっていたり、利用できる幅をちゃんと把握していたり、実際に調理できたり、そういうことが技術的にできなくても、どんなふうにして自分の口に辿りつくのかをわかろうとする気持ちがあったり・・・・とにかく、自分の身体に取り込むものに対して無頓着でない人というのは、それだけで生命レベルがすごく高いと思う。ただのこだわりに留まらず、そこにきちんと感謝の念も入っているのであれば尚の事。食育が足りないといわれている飽食の時代に、なかなかそういう人を探そうと思っても無理だと思うけれどせめてフィクションの世界のヒーローが、こんなふうなお手本を示していてくれるとちょっと安心できるよなぁ♪ 今までとはちょっと違うスタイルで、かっこいいと思う。相当カブトを持ち上げていますが(笑)、そんなカブトが最高にかっこいいと思った瞬間。それは彼が、こんなせりふをはいた時です。「病は飯から。食べるという字は人が良くなると書く。」思わず唸ってしまいましたよ。ホントに感心した。子供番組ながら、なんていいことを言うんだろう・・・・と、ぷよ2と二人で感動してた。言われてみればそうだよな。人が良くなるっていうふうに書くと、確かに「食」になるんだ。自分という『人間』をよりよく保つために、あたくしたちは日々、食べるんだ。病を寄せ付けないように。できるだけ幸せでいられるように。だけど、なかなかそれに気付けない。食べるのって本当は面倒だし、億劫だし、ちょっと前のあたくしにいわせれば体力を奪う生命活動だった。逆に、ストレスから「食」に依存してしまう人もいて、「食」に逃げたり、「食」で病を誤魔化そうとしたり、挙句には「食」で病を誘発するような生活をする人もいる。それじゃ、ダメなんだよね。彼の言うとおり、病を寄せ付けないような飯を食らうべきであり、そういうのを次世代に伝えていかなければならない、その役割を担っているのはあたくしたちなわけで。ホント、たかが仮面ライダー・・・・と思って視聴を続けていたら、意外や意外。ちっとも「たかが」で治まらなくて、物凄い勉強させてもらってるんですけど( ̄∇ ̄;)天道総司というキャラがいいのかもな。物凄いフェミニストだから、究極、自分をいたわることも忘れない・・・・イコール、それが食へのこだわりになるわけで、おぉ、そうか!! 女性にマメなオトコっていうのは意外と自分の身体のメンテナンスに関してもマメかもな(゜゜)(。。)(゜゜)(。。)うんうんと、新たな発見までしちゃう始末(笑)。今まで色んなタイプの男性を見てきたけれど、食にこだわりを見せていた人っていうのは大概フェミニストだったかも(納得)・・・・と、奇妙な関連性にも気付いたよ。あたくしも、自分がもっと若い頃っていうのは、そういうのにこだわらず、オトコの豪快な部分ばかりを見ようとしてきたと思うんだけど、今になって思うと、そういう豪快な部分とフェミニストな部分をきちんと配合よく持っている人の方がどうしても色っぽく見えてしまって、そういう人ばっかに心ならずも惹かれていったのはこれはもう、「本能の領域」なんだろうなってことで納得せざるを得ない。基本、フェミニストって掲げてるものが違うよなぁ。その違和感を違和感として感じつつも、どっかで憧れたり、羨ましいと思ったりしてたんだろうな、あたくしも。↑ある意味では、ノスタルジィ〜♪