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Necessary - 2005年02月09日(水) 映画『ネバーランド』を観に行く。 はらはらと泣いてしまった。すっぴんで行ってよかった(笑)。 自分の周りのすべての人を幸せにできればいい。でもそんなことはできない。できなくて当然だ。たぶん、ひとが真摯に想いを注げる相手というのはごく限られているものなのだから。 だから、自分にとって必要な誰かと出会えることはとても幸せなことだ。 自分を必要としてくれる誰かと出会えることも。 でも、いつでもそういう相手と出会えるとは限らなくて、自分が必ず必要とされるとも限らない。 それはたぶん仕方の無いことだ。 かけがえの無い誰かがいるって事は、その誰か以外に代わりがいないって事だ。 自分がそうでない以上、相手にとって「かけがえの無い誰か」の代わりにはなれない。決して。 ジェームズがピーター達親子に心を砕いて、一生懸命になればなるほど哀しく思えてしまった。 ジェームズがピーター達のことを思っている、その間彼の奥さんはひとりきりだ。そして彼女もピーターに安らぎや力を与えることができなかった。 彼らはお互い、相手を幸せにしたいと思っていた筈だけど、でもお互いそれができる相手は別の誰かだった。 そう気づいて、必要な誰かに巡り会えるのならばそれは幸せなことだ。 でもどこか哀しい。 「かけがえの無い誰か」がどんなに大事な存在か分かる。分かるから、自分がそうでないことがよく分かる。自分では駄目なのだとよく分かる。相手を幸せにしたいと思えば思うほど、何もできないということが身に染みる。 どうして、と思ってみても仕方が無い、どうしようもない。 それはやっぱり、哀しくて悔しい。 できるのはただ、相手がそんな「誰か」に出会えるよう祈るばかり。 そして許されるのなら、自分にも。 -
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