2003年09月28日(日) |
レッスン(エリーゼのために、ノクターン第2番) |
岩田先生のレッスンでした。 本当はベートーヴェンのソナタを見ていただく予定だったのだけど。。。 先日ここに書き込んだ火傷のせいで、 あの曲を演奏すると左の指先がヒリヒリ・・・・(^_^;) ということで、あまり指先に影響のない曲を見ていただくことにしたのでした。
どちらも小品。 今回受けてみて思ったこと。 小品を見てもらうって面白い!!! 曲の全体像が、頭の中にはっきりと浮かび上がってくる程度の小品なので、 (大曲だと、なかなかこうはいかなくて・・・まだまだ未熟ものなのです。) 大曲以上に突っ込んで質問することができるし、 深みのあるレッスンを受けることが可能なわけです。
エリーゼのためには、テンポ設定をどうするかで悩んでいたのですが、 (実はまだ悩んでいるかも・・・(笑)) テンポ設定によって、あらゆる場所で演奏が変化してくる。 そこらへんを教えていただけたのが面白かった。 例えば、テンポによって、 最初のバスに与える音価、重さ、すべてが違ってくる。 ゆっくりのテンポでイメージしたものとすっかり同じバランスで、 このバスを演奏してしまうと、 速いテンポでは、おもっくるしくなってしまい、 音楽が前へ進まなくなるのです。 それこそ、せっかくmotoにしようと思ってそのテンポにしたはずなのに、 motoからかけ離れた演奏になってしまう。
このようにテンポ設定によって、 そのテンポに合わない表現をしてしまうと、 自分の意図したものと全く違う演奏になってしまいかねないんですよね。 ここらへんを「体」でもっと感じられるようになり、 あたりまえのように表現できるようになったら、 テンポ設定に悩んでいようが、弾くたびにテンポが違っていようが、 そこにcon motoがあれば、 全体のバランスをその時々で感じて演奏すればよいのだから、 自由自在ですよね〜〜〜。
以前横山幸雄先生のレッスンを受けたとき、 「いつも同じように演奏できないとだめなの?」といわれたことがありました。 そうなんですよね〜。いつも同じように演奏するなんて、ありえないわけで。 そんなことができたら、機械にでも演奏させりゃいいわけだし。 その時々のライブ感があるから生演奏って楽しいんですよね。 「いつもと違うバランスでこの音を出してしまったのなら、 その後をそれにあわせればいいじゃない。」と。
今回のテンポもそれと同じ。 いつも練習しているテンポと違う演奏してしまったなら、 そのテンポに合った表現で演奏すればいいじゃない・・・ということになる。 とくに、エリーゼのためには正確なテンポ設定が書かれていないので、 いろんな解釈が成り立つんですよね。
たくさん試行錯誤して、たくさん練習したら、 曲に自分をゆだねるって大切なのだと思う。 頭で演奏していたら、前述したような柔軟な演奏はできないだろう・・・と。 音楽を体で感じながら演奏するからこそできるワザ。 こういうことは頭ではできない、感覚の問題だったりするから。
今回エリーゼとノクターンの2曲をみていただいたけれど、 ノクターンの方が気持ちよく演奏できました。 エリーゼはどうしても曲に自分をゆだねられない。(笑) 頭だけで演奏しようとしている自分がいるのだと思う。 タッチをこうしよう・・・とか、こうやってコントラストをつけようとか。 機械的にテクニックのことばっかり考えちゃって、音楽してないのかもしれない。 ノクターンはすぅっと曲に入っていけちゃうんだけどな。 それだけ私にとって、エリーゼのためにって難しい曲なんだろうなと思う。 10年後の私は、一体どんなエリーゼのためにを演奏するんだろう。
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