無責任賛歌
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2005年10月01日(土) |
貶してるからファンは読まないように(笑)/『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』最終回 |
えー、ドラマの感想は簡単に(笑)。 上原正三脚本の『ウルトラマンマックス』第14話「恋するキング・ジョー」、いつものごとく「なんちゃない」出来。夏美役の長澤奈央も、もうちょっと役柄を膨らませてあげないとかわいそうだよなって印象。
続けて『知っとこ!』を見てたら、最近何かと話題の一年生議員・杉村太蔵(名前だけ聞くと、多羅尾伴内みたいである)の「謝罪会見」について、大橋巨泉が「謝罪なんてしなきゃいいのに。これでこいつは、次の選挙じゃ確実に落ちるよ」と言っていた。確かに、自民党の広報を担当している世耕弘成議員や、元党事務局次長の近江屋信広議員ら5人の「御目付け役」の前で、「私は自分の思った通りのことを言っただけだ。この国に言論の自由はないのか」くらいのことをぶち上げられれば、そりゃ「漢(おとこ)」を上げられたかもしれないけれども、もともと「漢」じゃない人にそれを求めたってしょうがないよねえ。「BMWは購入しておりません」って、誰がそんなもん本気で買うと思ってたんかね。 自民党もこいつが次回も当選するなんて考えちゃいないから、たとえ新人イジメと捉えられようと、「黙らせるしかないな」と圧力をかけたんだろう。当選直後から捨て駒扱いはかわいそうではあるが、思いつきで議員になろうなんて考えた人間には、早いとこ退場してもらった方が幸せじゃないかねえ。もっともこれで大ハップンしてこの人が素晴らしい政治論客にでもなれば素晴らしいことであるが、99%ありえないことだろうね。
番組では、小泉首相の「靖国参拝違憲」のニュースもチラッと紹介。 先日からのニュースで、賠償請求を棄却され敗訴した原告側が、実質勝訴みたいな態度で喜んでるのがよく分からないのだが、「違憲」って判断は「総理の職務としてやっちゃいかんよ」ということであって、「私的参拝」を禁ずるなんてことはヒトコトも言っちゃいないのである。判決は結局、「個人で行きなよ」と首相に勧めているようなものだ。早速、判決の「意を汲んだ」小泉首相は、「私的に参拝する」と言ってるわけで、こないだまで「公的参拝」とか言ってたのはどうなっちゃったのか。小泉さん、変人扱いされてるけど、これまでの「戦略」を見る限り、かなりしたたかなんだよね。大衆の人心掌握術には本当に長けているのだ。原告たちのような馬鹿の群れじゃ、とても立ち打ちできるもんじゃない。 もっともおかしくなっちゃってるのは「小泉陣営」にもいて、櫻井よしこさんなんかは「ここまで政教分離を言っていいものか。国が慰霊を行うことはできないのか」と言っているけれど、「国家神道」ってもの自体を日本は否定し放棄しちゃってるんだから、そりゃ現行法では慰霊なんてできないのである。天皇家の神道だって、あれは「天皇家の個人的な信仰」ってことになってて、「象徴天皇」とは関係ないってことになってるんだから。だから「私的にやるんならいい」って「抜け穴」を裁判所は用意してくれたわけだよ。 靖国神社を「国の機関」として認めさせたいのなら、それこそ憲法を改正して「神道を国家宗教とする」と明記しなきゃならなくなるが、そりゃさすがに多少は右がかった人だってためらうところだろう。基本的に無宗教な人間の方が多い日本人にとって、習俗としての神社の存在は認められても、「国家宗教」の存在はもう馴染まない。「靖国がダメなら神社参拝もダメじゃないのか」なんて仰る御仁は、習俗と国家宗教の区別が付いていないのである。
一日は映画の日。 休日と映画の日が重なることは滅多にないことなので、しげと『チャーリーとチョコレート工場』でも見に行こうよと約束をしていたのだが、昨日からのしげの体調不良、なかなか治らない。 いや、体調がよくないと言いながら、相変わらずしげは食欲はあるし、気がついたら勝手に外に出て行って買い物はしてくるし、どこがどう具合が悪いのか全然分からない。と言うか、外見上は健康そのものだ。 「だって、キャナルって、人がたくさんいるんだもん」というのがしげの言い分なのだが、これがまたよく分からない理屈だ。確かに長蛇の列ができるだろうが、休日は窓口係も数を増やしてるし、かえって待たずにすむくらいである。第一、キャナルシティにこだわる必要はない。ルクルだったら、休日でも結構空いている。「行きたくない」と思い込んで行こうとしないだけじゃないのだろうか。それならそれでそう正直に言えばいいのだが、ともかく「具合が悪い」の一点張りでは、どうにも取り付く島がない。そんなに具合が悪いのなら病院に行けばいいのに、それはしようとしないのである。 つか、相変わらず人に隠れてコンビニ弁当を食いまくっていることを考えると、これはもう明らかに仮病だろう。つか過食症に陥っているのではないか。映画に行けば金を使うので食うための金がなくなる。それを何やかやと言い訳して、出渋っているのではないだろうか。 最近しげは、会う人会う人から「太ったね」と言われている。実際、ハンパな太り方ではないのだ。いくら「買い食いするな」と言っても、聞く耳を持たない。病院通いもクスリを飲んで睡眠時間を増やすばかりで、コントロールがまるでできていない。多分、医者に過食に陥っていることも伝えてはいないのだろう。これでは病院通いでかえって体調を崩しているようなものである。いや、本人に自分を治そうという気持ちがない限り、どんな名医にかかろうが無駄というものだろう。 こんなに食っちゃ寝ばかりしているのなら、やっぱりムリヤリにでも外で仕事をさせた方がいいかもしれない。仕事を辞めても、「その代わりに家事をしっかりする」という約束は殆ど反故にされている。今日も洗濯も掃除もしていない。 かろうじて晩飯のおかずだけは作ったのだが、煮立った鍋を熱いまま冷蔵庫にしまうというとんでもないことをやらかしてくれていた。冷蔵庫が故障したらどうするのだ。こんな馬鹿やらかしておきながら、「家事をした」と主張するのはおこがましいというものである。当然これも自分で食べる気はなくて、コンビニ弁当を買いに行くのだろうと思っていたら、案の定、深夜になって「コンビニに行く」と言い出した。 「今日はもう、何度も買い物に行ったろう。飯も食ってまたなんでまた食いに行くんだ」と行ったら「今度はデザート」と言い出した。そして、人が制止するのも振り切って、外に出て行ってしまったのである。 もう疲れたので、今晩はしげを家の中には入れまい。どうせ、どうして自分が閉め出されるのか理由もわかりゃしないで、口先だけで「ごめん」としか言えないのだ。 来月から、渡す金も減らそう。うん。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』が最終回。 ちょこちょこと見続けてはいたものの、日記に感想を書かないでいたのはイタイ論争に加わりたくなかったからである(笑)。あんな貶しどころ満載のアニメを腐女子と言い争う気に誰がなるかい。 なんですかね、どいつがどいつだか区別も付かないアニメ絵のキャラがよ、借り物でありきたりのセリフばかり吐いてよ、オマージュと言えば聞こえはいいが、実のところは同人誌感覚で旧作のパクリシーンばかり繋いだようなドラマ描くだけで客を引いてこようとしてたんだから、マジメに見てる客としては「ふざけるな」と言いたくはなるんだけれど、まあ、「私の○○様のことを悪く言わないで!」なんてキャラ萌えだけの中学生とかに向かってさ、「マトモなドラマってものはね、もっとこうね」とか言ったって仕方ないからねえ。誰も○○サマを悪くなんか言っちゃいないってのに。
えーっとですね、例えばね、今日の「ドラマ」とやらで何がどう萎えるかって言うとね、「未来は俺たちのものだ」みたいな誰ぞ(いや、シンだかキラだとか言うヤツなんだろうけれど、本当にキャラの区別が付かんのだよ、髪形以外全部同じ顔だから。そういうところからも脱却しようってのが『ガンダム』だったはずなんだけどねえ)のセリフ、もうこれまで凡百の小説やドラマやマンガやアニメで何百万回も聞いてきたけど、なんでそんなに多用されるかって言うと、作り手の立場からすれば「いかにも戦後民主主義的かつ個人主義的で客の共感を覚えやすく、かつドラマを終わらせるためには便利なセリフ」でしかないからなのね。 ヒトコトで言えば「安易」なの。 あまりにも使い古されちゃったんで、さすがに近年はもう子供向け番組でしか使えなくなっちゃってるんだけど(子供に対してはシニカルに世の中を見るのはまだ早すぎるし、「理想を与える」という意味で、わざとらしくてもこういう台詞が主人公から吐かれるのも納得できるのね)、じゃあ『ガンダム』は小学生低学年向けのアニメなのかってことだけど、違うでしょ? もしかして脚本家や監督が馬鹿か既知外でないとしたら、つまり彼ら彼女らは視聴者の方をこそ「馬鹿」扱いしてこんな雑なドラマを書いてるってことになるの。
敵ボスと対峙させる構図もさあ、よくドラマを練らないと全然盛り上がらないんだけれど、小競り合いしただけで簡単に基地内に潜入できて、そんでもって直情径行的で中身の薄い「戦争談義」をさせた末に出たセリフがこれじゃあ、もう気分は落ち込むってものなのである。もちろん、視聴者のレベルを全て「小学生低学年並み」だと想定しているからこそ、こんなホンが書けるのだろう。 腐女子のみなさん、お分かりかね? あなた方はサンライズからは「馬鹿」だと思われているのだよ。
今更何を言ったってしょうがないんだが、今『ガンダム』の名を冠して作られているアニメはこんなテイタラクなのだ。 だったらせめてタイトルをアタマの悪い私たちにも分かりやすいように、『がんばれガンダムくん』とかにしといてくれなかったものかと切実に思う。腐女子向けだと言うのなら、いっそのこと『ガンダムの薔薇』とか『真夜中のガンダム』ってなタイトルにしてくれてたら、かえって腹も立たなかっただろう。 『SDガンダム』シリーズやトニーたけざきの『ガンダム漫画』、大和田秀樹の『ガンダムさん』に対して「ガンダムをバカにするな」なんて怒るファンはおらんだろうが。『SEED』も『DESTINY』も、「本編」のフリをするから腹が立つんだよ。
こんなアホな作品を、作り手たちが「分かってて作ってる」のであれば余りにも寂しい。それは彼らが「陳腐なドラマの方が馬鹿な客が金を落としてくれる」ことを熟知してやっている、ということだからである。そんな卑劣なやつらに客がうまいこと踊らされていると解釈するよりも、「作り手たちはあれがいいと思ってやってる、ただの馬鹿だ」と解釈した方が、まだファンが傷つかずにすむと思うが、どっちが真実なんだか。
ドラマがフニャフニャでもさ、アニメは作画だからね、作画がよけりゃあそんなに文句を言わなくてもいいんだよ。でもよう、モビルスーツの戦闘もすっかりパターン化しちゃっていてさあ、しかも動線がデタラメだから、誰と誰とが戦ってるかも分からなくって、高揚感が湧かなくってさあ。 いや、そもそもモビルスーツという「兵器」のはずなのに、「ポーズを決める」ことにのみ拘って、メカ描写が「キャラ描写」になってしまっていることを、作画スタッフはどう感じているのかね?(実はそれは、古くはテレビ版『Z』のころから始まっちゃいるのだが。劇場版のリテイクの必然性は、そういう点にもあったと言える)そのせいで戦闘自体がパターン化してしまっている点に、作画陣は少しも気がついていないとしか思えない。 具体的にはよ、毎度毎度なんであいつらぁ、宇宙空間だってのに「股開いてポーズ取ってんだ」ってことだったんだよ。「足なんて飾り」だろ?(笑) 「だってそっちの方がカッコイイじゃん」という意見もあろうが、「全てのモビルスーツが同じポーズを取る」なんてアホなことやってりゃ、いくらなんでも飽きるよ。「ファーストしか認めない」ってファンがいるのは単に意固地になってるってことだけじゃないんだよ。
劇場版『Z』の方がそういったメカ描写の映像演出の点でも、パターン化を避けようと努力しており、だからこそ『SEED』などより圧倒的に出来がいいのだが、そんな点にまで目が行かない腐女子やオタクってのは、所詮はただのミーハーなんで、オタクだマニアだなんて自称してほしくはないのである。作品の出来がどうであろうと、好きなら好きでそれは構わないんだけれども、古参のガンダムファンがちょっと「『SEED』シリーズには付いてけないねえ」程度のことを言っただけで過剰反応して「あなたたちに『SEED』のよさは分からないのよ!」とヒステリックに泡を吹いて「自分たちだけが真のファンである」みたいなモノイイをやたらするのはどういうわけなんだか(してないつもりでいるからあいつらの脳構造に対してまで疑問を抱くのであるが)。 おれ、「キャラの区別が付かない」と言っただけで、ある『SEED』ファンから「目が悪いんじゃないか」って言われたことあるぞ。そりゃ私に視力はないが、『SEED』のキャラが安彦良和デザインに比べて、「区別が付きやすい」と本気で思っているのかねえ?
最終回なんで、いつもより余計に語ったが、もちろん『SEED』のスタッフに対して含むところなんて私にはないのである。世間には、アニメにうるさいファンだって増えてるんだから、もう少しアタマのいいスタッフ雇えよサンライズ、とは思うが、本当に才能あるやつなんて、どの業界にだってそうそう転がっちゃいないし、こんなアニメができちゃうのもしゃあないかなとサビシク見守っているだけなのである。だから、この私の感想読んで、怒り心頭に発するファンもいらっしゃるかとは思うが、根拠のないことは言ってないので、視野狭窄に陥って、ストレスのはけ口を私の方に向けるのはやめていただきたい(笑)。 実際、いるんだから、そこまで落ちた馬鹿は。 キャラ人気だけは出たし、しばらく間を置いたらまた『SEEDなんたら』みたいなシリーズを始めそうだよなあ。劇場版を挟んで(笑)。
でもって、一応、期待はしているんだけど、来週からは『BLOOD+』が始まる。予告編で見る限り、映画版の雰囲気は全くないけど、「見てから物言う」は基本なので、まだ私は何も言いません。最終回までやっぱり言わないかもしれないけれど(笑)。
『クレヨンしんちゃんスペシャル』で、久しぶりに劇場版第十作『嵐を呼ぶアッパレ戦国大合戦』を見る。 DVDも何度も何度も見返して、スジもディテールだってもう充分ってくらいにアタマの中に入ってるのに、どうしてこうも泣けるのか。 映画を見た後、また東京のグータロウ君に「見たかよ戦国」と電話をかけたのだが、この裏切り者はすっかり見逃しているのであった。「新聞での扱いが小さい」と怒っていたから、別に飽きたわけではないのだろうが、これと『オトナ帝国』の2本は、年に一回は必ず見返して、その都度、日本映画史上に遺る大傑作であることを確認し、その素晴らしさを次世代に伝えていかねばならないと、自覚する必要があると思うのである。
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