早寝早起きが身についているので、やたらに早く眼が醒めてしまう…。 寝てからそんなに経ってないのに。年寄りってこと? とゆーか、階下の工事がうるさくて寝てられん! カステラ!
そんな環境でも本は読みます。 とうとう読み終わってしまった!
「ソドムの林檎/野阿梓」 どれも同じ世界の違う場所を舞台としたお話三編から成る短編集でした。 ただし一作めの「ブレイン・キッズ」はテロリスト・ネットワークの話でちょっと毛色が違います。 二作め「夜舞」は短いけれど、非常に濃密な話。 三作めが私の好きな姉川孤悲の話、「ソドムの林檎」です。 「バベルの薫り」でも出てきていたジョージクという少年と、いかにして孤悲は出会ったか?という ストーリーなので、そうだったのか、という驚きで嬉しかったです。
デティールの緻密さを、科白の格好良さとキャラクターの存在感を味わって欲しいと思います。
そして、野阿梓といえばやはり“両性具有”“近親相姦”がお約束でしょう! 今回ももちろん登場します。しかも王子様だったり、霊能力者だったり。 散りばめたキーワードだけでもドキドキしますね。 孤悲のためらいのない暴力性に眼をひかれがちですが、脇を固めるオヤジキャラも良いものです。 オリエンタル美青年もいますし。
一作めは毛色が違うと書いたけれど、良く考えると女テロリストがとある事件で少年を拾うことになる 話なので、流れとしては「ソドムの林檎」と同じ展開でした。 “年上の女に拾われる少年”というパターンがお好みなのでしょうか? しかも間違いなく少年は何らかの“暴力”(テロ集団だったり、王族だったり、マフィアだったり)に 抑圧されている立場にあります。“暴力”=“男性”と見てもらっても良いかもしれません。 そして、ただの暴力じゃありませんよ。うふふ。
これほどスタイリッシュな文体のヤオイ作家が他にいるだろうか?
思わず「バベルの薫り」も読み直し始めてしまいました。
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