きっと どこかで
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2004年04月03日(土) 実家にある足踏みオルガンにまつわる話

私の実家には、一台の足踏みオルガンがある。私の母方の祖母が購入したものだそうだ。祖母は、私が生まれる少し前に亡くなったそうなので、直接は会ったり話をしたことはない。でも、母から、祖母の話はいろいろ聞いている。

祖母は、小学校の先生だったそうだ。だからオルガンが家にあるのか、というとそうでもない。購入したのは、小学校を退職してからだそうだ。当時は高価なもので、そう安易に買えるものではなかったんだろうということだった。

そのオルガンを買った動機というのは、もう小学校も退職し、家にいるようになって、自分の孫達とオルガンを弾きながら一緒に歌など歌いたいということだったらしい。でも、その願いは叶うことはなかった。

祖母にとっての初孫は私なのだけど、私が母のおなかの中にいた頃くらいに亡くなってしまったそうだから。

だから、オルガン自体もそんなに弾いていないのかもしれない。母の実家にあり、物置で誰に使われることもなく置いてあったものを、数年前、母がひきとったのだそうだ。

でも、あまり使われる事もなかったので、処分しようかと思う、というので、私はそのオルガンを弾いてみた。

昔の足踏みオルガン、電子音でない、木のぬくもりのある音というのか、実にいい音がする。ただ、長い間使われていなかったせいなのか、数カ所、音の出にくいところがあった。

これを捨てるなんてもったいない、と私は思った。こんなにいい音の出るオルガンを捨てるなんて・・。

というわけで、それまで、実家の物置部屋のようなところにあったオルガンは、今は実家の一番いい部屋に置いてあるのです。


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