宇奈利崎、月が浜ビーチ,星砂の浜,草木染め「ぷーら」,居酒屋「がじゅ丸」

パインアップル館の先のビーチ宇奈利崎。誰もいない。
その先の廃業したゴルフ場。前来た時は子供たちがゴルフ遊びをしていたが、誰もいない。
廃墟になった黒真珠展示館。断崖絶壁にあり「危険!近寄るな!」と看板。
海の美しさと対照的。

月が浜ビーチ。500m続く砂浜に3人。泳いでいる人はいない。
なんで?ハブクラゲが出るから?
観光客を連れた地元の人らしき男性が来たので「泳いじゃいけないんですか」と聞く。
「そんなことないよ。波がある砂浜は透明度が低いから人気がないだけ」
そうなの?私はザブーンと波が打ち寄せる砂浜、好きだけどなあ。
一人きりで泳ぐ。気持ちいい。
砕ける波に身体をぶつけてみたり、仰向けに浮いて揺られてみたり。
キャーキャーいう声も聞こえず波の音だけ。なんて贅沢だろう。

月が浜ビーチには結構ちゃんとした建物があるのに営業していない。
誰もいないから?営業していないから誰もいないのか?

お昼は星の砂ビーチレストラン。こちらはファミリー、カップルなどで賑わっている。
グルクンという島魚のから揚げ定食。通常どおり、出てくるのが遅い。
「トーフチャンプル、30分以上待ってるんですけど」と隣の席の人。沖縄タイムさあ。

潮の満ち引きで、昨日の夕方とは海の景色が違う。
昼の海水は熱すぎる。さんご礁の海岸は歩き難い。
とういわけで「だあれもいない海♪」の月が浜に戻る。

浜の端の方で犬2匹と人一人が泳いでいたが、
犬が走ってきても3分ぐらいはかかるだろう距離。
夕方まで海と木陰の往復を繰り返す。一人きり。不思議と寂しくはない。

シャワーの後草木染めの店「ぷーら」に行くも「CLOSED」。
庭に回ると染物の釜に火がついていた。きっと人がいるのだろうと裏に行くとシャワーの音。
暫く待つと店のカーテンが開く。
「染めの作業してたら汗だくになっちゃってシャワー浴びてたの。
そういうときに限ってお客さんが来るのよね」って、沖縄感覚さあ。

マングローブ染めのパンツは面白いが、8,000円。
寝間着もパッキングし忘れたので安いものを買おうと思っていたのだが、
いい物を見ると欲しくなる。
染めている本人が売っているので、話を聞くうちにますます欲しくなった。

夕食後近くの居酒屋「がじゅ丸」。偶然「ぷーら」の女性も友達と来ていた。
混んでいる。凍った枝豆。ま、涼しくていいけど。

「待たせてゴメンネ、今チャンプルー作ってあげるから」とお店の女性。
みんながビッキーと呼んでいる。

隣の席のおじさんは若者に働くことの何たるかを説教中。終わると話し掛けてきた。
「一人?センチメンタルジャーニーかい」
若者は北海道から来てキャンプ生活しながらおじさんの建設会社で働いているらしい。23歳。
「3人で飲みに行くか」
西表の男の人は本当に気軽に誘うなあ。
「ちゃんと帰り送ってくれますか?真っ暗なところで『じゃ』とか言われたら困りますから」
やっぱり心配。ビッキーさんに「大丈夫ですかねえ」と聞いたら
「この人は悪い人じゃないよ。でも私なら行かない。内地の女の人は軽すぎる」。
そうだよね、「やっぱりもう少しこのお店で飲んで帰ります」と断る。

23歳の男の子はすごくかわいかったので少し残念だけど、
ビッキーさんの話はずっと面白かった。
西表にきた経緯、住んで働いてみてわかった事、これからの計画。
強くて優しい人なのだろう。同じ年。お互い頑張ろう!

満月の夜道は明るい。店から宿までは街灯もあるので無事帰る。
2001年07月02日(月)

抱茎亭日乗 / エムサク

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