ペアで揃えたネックレス。しばらくつけていなかったけれど、ひさびさにずっとつけたまま過ごしてみた。からだの一部に溶け込んでいる。そこにあるのが当たり前。出かけるときも、家にいるときも、シャワーを浴びるときも、眠るときも。1年以上、外すことなく毎日を過ごした。彼が私を守ってくれる気がした。おたがいにこのネックレスだけを身につけて私たちは抱き合った。夏の終わりの肌寒いあの日。会いたいよ。あの人の声が聞きたい。あの人の腕に抱かれたい。あの人の体温を感じていたい。