昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2005年01月01日(土) トンネルぬけて

 正月。特にどうということはない。いつもと同じ普通の朝だ。ちと寒いけど。これまたいつもどおり洗濯をする。
 実家からもらってきたり、買ったりして、食べるものと呑むものががふんだんにあることが、心の充実につながっているようで、実に豊かな気持ちだ。ラジオで曲名はわからんが何やらめでたそうなクラシック音楽を聴きながら、朝ごはん。旨し。
 11時すぎから、NHKラジオで里見とんの自作朗読(録音。もちろん)があるというので聞いてみる。里見とん、読むの下手くそだわ。何のことだかさっぱりわからん。ちょっと聞いていたが話がまったく見えてこず、飽きてそのまま12時半くらいまでグウと寝てしまう。

 洗いものをして、お風呂に入ってから出かける。Tとともに滋賀県へ帰るのだ。これも毎年の恒例行事となっている。バスに乗って大阪駅まで。JRに乗る前に、出来たときはバカにしていた本屋「book studio」に入って、電車の中で読むために今年初めての本を買った。普段、本屋さんではカバーも袋も断るけれど、初めて買う本屋さんでは最初一度だけはカバーをしてもらうことにしている。「book studio」のは茶色で落ち着いたデザインで、カバーは嫌いじゃない。

 大阪ではすっきり晴れて穏やかなお正月だったのが、トンネルをぬけて山科に出ると雪がまだ溶け残っており、もうひとつトンネルをぬけて大津に入ると、より雪が多く積もっていて、なんだなんだと思っていると、だんだん黒い雲が立ちこめてきて、近江八幡に着いた時にはひどい吹雪になってしまった。斜めにドドドと雪が降りしきり、前が見えない。大阪から電車で一時間ほどであるが、やっぱり滋賀県は「プチ雪国」であった。甘くみていた。
 出てくるときは雲ひとつなく晴れていたから傘をもっておらず、駅前のショッピングモールで、雨宿りならぬ雪宿りする。私たちは永井荷風じゃないからいつでも傘を持っているというわけではないのだ。
 待っていると少しマシになったので、ホテホテと歩いてTの家まで行く。今日に限ってはき慣れぬブーツをはいてきたのが失敗だ。すべらぬように気をつけて歩く。

 Tのお家ではご馳走三昧。みんな元気そうでよかったよかった。夜には3時間くらい花札をしたが、最後まで全然良い札がこなくて、今年は私のボロボロ負け、ずいぶん巻き上げられた。今年は勝負運がないかもしれないな。
 夜中にまた少し雪が降っていたもよう。失意のうちに眠る。

・購入物:工藤幸雄「ぼくの翻訳人生」(中公新書)
 
・朝、昼兼用食:おせち(煮しめ、数の子、五目なます、酢れんこん、たたきゴボウ、田作など)、鶏の照り焼き、お雑煮、お酒(剣菱)、麦酒
 夕食:鯛、エビ、おせち(朝とおなじようなもの)、お雑煮、お酒(月桂冠)


フクダ |MAIL

My追加