昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2005年01月24日(月) もったいないもったいない

 バタバタと仕事を片付けて、ホントは片付いてないけど無理矢理片付いたことにして、自転車をビュンビュン飛ばして、映画を観るため九条まで行った。商店街を抜けたところにある「ピンポンパン」というパン屋さんで、メロンパンを買って行く。大阪ドームに続く商店街は、もう『バファロード』ではなくなった。それを思うとやっぱり辛いような気持ちになる。仰木監督のポスターがあちこちに貼ってあるけれど、スーツを着てサングラスをはめたその姿は、野球チームの監督というよりもどうみても「仁義なき戦い」の世界の人のようだ。いいのだろうか。

 シネ・ヌーヴォで美術ドキュメンタリー『オランダの光』を観た。というか、観たような気がする。レンブラントの絵がとても好きで、レンブラントの絵に描かれている「あの光」の秘密のようなものがスクリーンでも観られるのなら、と思い、前々から楽しみにしていたのだが、いざ映画が始まって、水平線の彼方にユラユラと揺れてゆっくり移動していく「その光」を観ているうち、ズルリズルリと夢の世界に引き込まれてしまい、まあ要するに、上映時間の3分の2くらいは寝てしまった。だから、何が何やらさっぱりわかっていない。せっかく急いで映画館に行ったのに。なんで私ってこうマヌケなんだろう。

 自転車にまたがってフラフラと帰途につく。何をしていることやらわからん。食料を仕入れて自宅へ戻り、宅配野菜の整理。朝に残していった洗い物をし、ニラを切って豚肉に下味をつけて米を研いでお弁当の準備をし、洗濯物を入れてたたんで仕舞う。ああ疲れる。
 朝日の夕刊「夕陽妄語」で加藤周一がアンゲロプロスの新作『エレニの旅』について書いている。この人もう観たんだ、いいなあ、幸せな人もあったもんだ。

 夜中。「シンセミア」を読了。やっとだよ。
 何かに取り憑かれてしまった人々の物語であった。ある者は少女に、ある者は復讐に、ある者は盗撮に、ある者は未亡人に、ある者は妻に、ある者は夫への憎しみに、ある者は性欲に、ある者は恋に、ある者は金に、ある者は嫉妬に、ある者は宇宙人に、ある者は噂話に、ある者はドラッグに、ある者は権力に。欲望に突き動かされてひたむきに直走らざるを得なかった人々が巻き起こす、悲劇のような喜劇のようなもの。でもみんなそうかも。取り憑かれてない人なんていないのかも。阿部和重は映像の人だな。ラストあたりは特にそう感じる。ところどころ難もあったが、面白かったです。

・購入物:なし

・朝食:マスタードをぬってレタスとハムをはさんだロールパン、珈琲、ヨーグルト
 昼食:お弁当(昨夜の残りのすき焼きの卵とじ、人参サラダ、ごはん)
 夕食:外食、王将で。焼きそばと餃子と麦酒


フクダ |MAIL

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