昨日・今日・明日
壱カ月昨日明日


2006年01月01日(日) Look back

年内に書く、とかいうのは大嘘でした。

はなはだしくまとまりのない一年を、今から無理矢理に、強引にまとめる。
以下、完全なる自己満足。

映画。
最も楽しんだのは、夏の終わりに梅田ガーデンシネマで観た、エミール・クストリッツア『ライフ・イズ・ミラクル』。動物って素晴らしい。
ぜひもう一度観たいと思うのは、ゴダール『アワーミュージック』。
もう二度と観たくないのは、『またの日の知華』。

思い出すこと。
夏に、新開地でアンゲロプロスの三本立てを観た。『旅芸人の記録』と『狩人』と『アレクサンダー大王』。この三本立ては実にしんどかった。目と頭がグラングランした。帰って体重を測ったら1キロほど痩せていた。ダイエットしたい人はアンゲロプロスの三本立てを観ればよい。あわせて600分以上もの間椅子にはりつけられて、めくるめく映像体験をすればいいだけだ。
ところで、大騒ぎして二度も観にいった『エレニの旅』は、「超個人的2005年映画ベストテン」には入らなかった。残念でした。

思い出すこと、その2。
秋にシネ・ヌーヴォで成瀬巳喜男の特集上映があり、せっせと通って11本の成瀬作品を観た。『秀子の車掌さん』(バスガイドを演じる高峰秀子がとてもキュート。貧乏でもいいから毎日コツコツしっかり働こう!、という気になる)、『浮雲』、『稲妻』、『鶴八鶴次郎』、『流れる』が良かった。加山雄三がニートを演じる『乱れる』もまあまあであった。
大学生の時に『浮雲』を観た時は、情けない森雅之にイライラし、こんなろくでもない男とは早く別れてしまえ、と強く思っただけで特に感慨はなかったのだが、今回見直してみて、ああそうか、ろくでもない男だからこそ別れられないのだなあ、とつくづく高峰秀子の気持ちがわかり、まあ本当はこんなことわかりたくなかったが、わかってしまったのだから仕方がなく、非常に勉強になった。『浮雲』は人生の本質をついた、すごい映画であった。


続けて、音楽と本をまとめるつもりであったが、気力がなくなったのでまた後日書きます。たぶん。わたしは嘘つきなので、これも嘘かもしれません。


フクダ |MAIL

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