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朝、ターミナル駅から出発を待つ電車内で。ホームに下りるときにドア付近の人にぶつかってしまったらしい女子大生風が、「あ、どうも、ごめんなさい。」とニッコリ笑ってぴょこんと頭を下げた。とっさにこの行動、なかなかできるものじゃない。 シルバーシートのあたりで、なにやら「いやいやいや。」「どうもどうも。」という声。見ると白髪の紳士が席に座ろうとしているところだった。そこの席はさっきまでOL風の人が座っていたところ。「シルバーシート座ってら。」と冷ややかに見たのだが、どうやら彼女、ただちに席を譲ったらしい。 ところが着膨れのこの時期、シルバーシートは4人がけなのだが、白髪の紳士は体格がよくて、OLさん跡地には体が入らないようす。「これはちょっと無理ですな、はははは。」と立ち去ろうとする紳士を、他の人達がおしとどめて席を詰めあって、4人キュウキュウと座って出発。 平地にあるがゆえにバリアフリーでない某非常勤先。授業に向かう移動中、階段の下で「せいの〜っ」という掛け声。車椅子を使うクラスメートを数人で車椅子ごと持ち上げている。授業が終わって戻るときはまた車椅子ごとそろりそろりと下りてくる彼ら。毎週見かける風景。 急行の待ち合わせをしている電車内で、車椅子の若い男性が降りようとしていた。介助の人もいないし、ホームでスロープ用の板を持って待つ駅員もいない。いつもこうやって一人で移動しているのだろうか。電車とホームの段差が上手くクリアできないらしく、ちょっと人が滞留したが、誰かが車椅子をホームに押し出した。男性はそこからホームの反対側で待っている電車に乗り込もうとするが、やはり上手く段差を上がれない。発車のベルが鳴る。既に車内で座っていた学生風の人がさっと立ち上がって、ホームに下りて男性を車内に乗せた。何駅目か過ぎて私が降りるとき、もうその男性の姿はなかった。誰かが手伝ってスムーズに降りたらしい。
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