WELLA
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2007年12月15日(土) 捻出

二週続けて午後〜夜は専門学校の集中講義。
成績のつかない一般教養的な授業だし、本業の勉強が忙しく、仕事と勉強の二束わらじの人も多いので、やっているうちに彼らの集中力が途切れてくるのは仕方がない。ここで彼らの気力・体力を慮って軽薄短小にするか、授業料分みっちり授業をするかはどちらが正義なのか、けっこう悩ましい。結局のところ、授業料分みっちりコースを選んでしまうので、彼らの気をそがないように歩き回ったり、気を引くようにボケてみたりして、その分こちらがどっさり疲れた。
真っ白な灰。
休み時間中にすこし気を許してきた30代の学生さんから、普段はどこで仕事しているのか聞かれて「大学で教えています。」と答えると、「おおっ大学ですかぁ。」と軽く驚かれたあと「オレも大学行ったらなんとかなりますかね。」と聞かれて、ややたじろぐ。その問いを発する彼の気持ちというか今おかれている状況はわからないでもないが、なんという漠然とした曖昧な問いかけ。
彼が、というわけではなく、大学に行ってもなんともならない人は沢山いるし、大学に行かなくてもなんとかなる人もいるだろう。しかし現在、職に直結する国家資格をとるために専門学校に通っている人からその手の質問を受けるとは思わなんだ。たじろいでいるうちに「オレでも大学は入れますかね。」という質問もされたので、とりあえず、今の大学はかなり入りやすくなっていること、社会人学生を積極的に受け入れている大学も増えているということを伝える。その先がどうなるかは私には何も言えないしわからない。
だいたい20代の学生と30代の学生(妻帯者)がいるクラスなのだが、忘年会を計画しているらしく、30代の学生たちがぼそぼそと忘年会に参加するかどうか相談している。昼間働いているとはいえ、学費も払い、生活もし、ということで、宴会のお金を捻出する余裕がないらしい。

こういう人達の学費で私の給料はまかなわれているのだよなぁ。体力はめちゃくちゃ消耗するが教える内容を考えると割のいい仕事だ、とか勝手なことを言っている自分が申し訳ない。


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