ぼんのう
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2001年12月06日(木) ユダヤ人の智恵

ユダヤ格言の中に、確かこんなのがあった…

真実に至る道
それはもしかしたら自分は間違っているのかもしれない
と常に思うことである。


いや、何…ゲーム業界(特に企画やシナリオライターにおいて)でこの格言が光を放つのは何時になるのか…それを思ってのこと。
端くれではあるが、長くゲーム業界にいると様々な人間と出会うが、次第に傾向を知るようになってくる。
特に一番多いのは、自分の持ってくる企画やシナリオで…

 「今回の企画、最高っすよ!」
 「完成したシナリオ、自信ありますよ!」
 「最高傑作!このゲーム、売れますよ!」


すみません。
我輩にも、出所不明のその自信、分けてくれる?

仕事上、我輩は大小様々な企画を考えてお飯をいただいているが、一度足りともこの種の自信を持ったことがない。
というか、持つこと自体不可能だ。
先にあげた企画やシナリオライターの言葉は

自分にとっては最高

であり、決して

ユーザにとっては最高とは考えていない

ことから出た言葉であることに、彼らは気がついていない。

マーケティングの知識が必要なのか?
市場に敏感な間隔が求められているのか?
膨大な情報収集能力と整理能力が才能に求められているのか?

否。
ただ一つ。

共感できる心を持てるか

それだけが必要だ。

我輩はまだまだ、この心の持ち方に至らないところがある。

そして同時に、膨大な制作費で作られたゲームに、我輩が少しも心惹かれない原因は、ここにあるのかもしれない。これらのゲームを制作した人間に、この根本の心根を持っているとは到底考えられないし、感じられない。
偶然巨額な資金を元に、“自分にとっては最高”なゲームしか作っていないからである。

滅び行くか、ゲーム業界?


ANDY 山本 |HomePage

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