ぼんのう
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ユダヤ格言の中に、確かこんなのがあった…
真実に至る道 それはもしかしたら自分は間違っているのかもしれない と常に思うことである。
いや、何…ゲーム業界(特に企画やシナリオライターにおいて)でこの格言が光を放つのは何時になるのか…それを思ってのこと。 端くれではあるが、長くゲーム業界にいると様々な人間と出会うが、次第に傾向を知るようになってくる。 特に一番多いのは、自分の持ってくる企画やシナリオで…
「今回の企画、最高っすよ!」 「完成したシナリオ、自信ありますよ!」 「最高傑作!このゲーム、売れますよ!」
すみません。 我輩にも、出所不明のその自信、分けてくれる?
仕事上、我輩は大小様々な企画を考えてお飯をいただいているが、一度足りともこの種の自信を持ったことがない。 というか、持つこと自体不可能だ。 先にあげた企画やシナリオライターの言葉は
自分にとっては最高
であり、決して
ユーザにとっては最高とは考えていない
ことから出た言葉であることに、彼らは気がついていない。
マーケティングの知識が必要なのか? 市場に敏感な間隔が求められているのか? 膨大な情報収集能力と整理能力が才能に求められているのか?
否。 ただ一つ。
共感できる心を持てるか
それだけが必要だ。
我輩はまだまだ、この心の持ち方に至らないところがある。
そして同時に、膨大な制作費で作られたゲームに、我輩が少しも心惹かれない原因は、ここにあるのかもしれない。これらのゲームを制作した人間に、この根本の心根を持っているとは到底考えられないし、感じられない。 偶然巨額な資金を元に、“自分にとっては最高”なゲームしか作っていないからである。
滅び行くか、ゲーム業界?
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