日々の戯れ言

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(えもしちより) 

2002年12月27日(金)  訳語の話

今日も大雪の札幌です。昨日せっかくきれいに雪かきしたのに、またどっかり降りやがりました。でも、まだ除雪車が入ってないので、今日は車と人の通り道をつけただけでおしまい。たぶん夜に除雪車が入るので、明日の朝は大忙しです。目覚ましも早くにセットして、実はやる気満々。融雪槽おもしろいです(笑)

ところで愚妹は、なぜかロード・オブ・ザ・リングにはまってしまって、そのためにDVDデッキまで買ったのです。でもって、毎日DVDを見ているのです。本当に、文字通り毎日。本編から特典映像から繰り返し繰り返し見ているらしく、私にも見ることを強要します。いや、強要されなくても見ますけどね。
映画やファンタジーに特に興味があるわけでもない愚妹の心をとらえたのは、どうやらレゴラス役の役者さんのようです。でも、そればっかりでもなくて、ストーリーとかその背景とかもかなり情報集めてるみたいなので、よほど彼女の琴線に触れたんでしょう。指輪恐るべし。
映画から指輪に入った人には、原作の瀬田訳の固有名詞がファニーに思えるらしいですね。愚妹もやはりそうで、ストライダー=「馳夫」は、何度言っても爆笑されます。あと、「粥村」とか「つらぬき丸」とかね。粥村は、改訳版で「ブリー村」に訳語が改められたのを字幕でも使っているので、そのままといえばそのままですが、つらぬき丸はどうなんでしょうね。他にもきっと瀬田訳独特の訳語ってあるんだろうな。ちなみに私は原作で慣れてしまっているので、馳夫も粥村もつらぬき丸も平気ですけどね(笑)
そもそも、トールキンは、他国語に翻訳される場合の固有名詞やエルフ語の訳語法をかなり厳密に指定していたとかで(音で訳すか意味で訳すか等)、にもかかわらず瀬田訳は必ずしもそのトールキンの指示には従っていなかったというのを聞いたことがあります。粥村→ブリー村も、トールキンの指示に従ってこのように改訳されたとか。言語学者のこだわりですな。その一方で、瀬田訳に慣れ親しんだ日本の原作ファンにとっては、映画一作目の字幕は必ずしも満足のいくものではなかったようで、ファンのこだわりもまたここにありという感じ。
言語学者が書き、長年に渡ってコアなファンを産み続けている物語であるだけに、そして映画がなまじ原作に忠実であるだけに、訳語をめぐるこういう話ってのは、現象として面白いなと思ったことです。
(ちなみに北条的には、字幕の訳語はできるだけ原作の訳語に近づけて欲しいなあと思います。いとしいしと、とかね。漢字で愛しいとか書いちゃイヤ(笑))




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