ひとりびっち・R...びーち

 

 

マシュマロマンの思い出 - 2001年05月14日(月)

※りんぜさん、大変お待たせいたしました。

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 ず、ずぅ〜〜〜ん、どっし〜ん、どっし〜〜ん・・・

 東京タワーにはゴジラ、京都駅にはガメラ、エンパイアステートにはキングコング・・・。
 大怪獣が現れて都市を破壊するシーンは特撮モノのハイライト、一種のカタルシスである。

 前回、のりきっちゃんちのトップページにあった“デブ猫型大地震発生?”の、街並みと巨大(?)グーちゃんの合成画像は、そんな数々の名画の1シーンを彷彿させた。

 そして、現れるモノ数々あれど、一番インパクトが強かったのはマシュマロマンであろう。
 ご存知のように映画『ゴーストバスターズ』に登場する、巨大化したらぶり〜な商標である。

 かわいい猫のグーちゃんが巨大化した図は、どうしたってマシュマロマンを思い出さずにはいられない。

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 『ゴーストバスターズ』は、私が唯一プレミア試写で観た映画である。

 当時、デヴュー作がバカ売れしたマンガ家の男の子がいた。
 そのN君とは、若い頃、某マンガ家さん宅でアシスタント仲間だったのだが、それぞれ別の事をするようになってもつきあいが続いていた。

 売れ始めたマンガ家というのは、編集から下にも置かぬ扱いを受ける。
 今考えれば、まったく無責任だと思うのだが、バブルの真っ最中ということもあって、飲み食いタダは当たり前、この映画が見たいといえば、白いカバーのプレミア席に、ご一行様でご招待となる。
 数ヶ月前には4畳半の下宿でカップ焼きソバをすすり、夢は中古車を手に入れて、かわいい彼女とドライブすることだった貧乏学生が、新車付きで白亜のマンションの住人になっていたりするのだった。

 その後、彼はお金の感覚が麻痺して人が変わったようになり、少し売れなくなった時にはずいぶん可哀想な境遇になった。
 手のひらを返すような編集のやり方に憤りを感じるとともに、お金の持つ魔力を知ったような出来事だった。

 おっと、話が横道にそれてしまった。
 マシュマロマンに戻ろう。

 そんな旧友のおこぼれに預かって、中華料理の豪華フルコース付き『ゴーストバスターズ』に招待されたのだが、その時私は臨月の妊婦、お腹の中にいたのが、今は屈強な女子高生のびー子である。

 軽いコメディだから妊婦でもOKだし、栄養もつくからおいでよ〜、というわけで、亭主もほったらかして(まだその頃は配偶者がいたんだっけ)、のこのこ新宿まで出かけて観た『ゴーストバスターズ』、マシュマロマンの出現で大爆笑したとき、お腹の中でびー子がじたばた、ぐるぐるぐるっ! と動いたのだった。

 普通、臨月に入ると位置も安定して、向きを変えることはほとんどないのだそうだ。

 次の検診で医者に行ったとき、先生がびっくりである。

 「あれぇ? この子、こっち向きだっけ??」

 「はぁ?」

 「この前は確か右向いてたのに、まるっきり逆になってる…何かあった?」

 むみゅう…マシュマロマンで大笑いとも言えない。
 
 「いや、ちょこっと笑ったら動いたんですよぅ」

 「ふーん、ちょこっと、ねぇ…」

 他に異常がなかったので、先生もにやにやしながら、一見落着となった。

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 その後、何度かTVで放映されている『ゴーストバスターズ』だが、初めて娘と一緒に見たとき、彼女がマシュマロマンで大ウケ、ひっくり返って爆笑している姿を見て、妙に納得した気分になった私だった。




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