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ZS日記 「 海 」-11・・・・・tako - 2004年05月07日(金)

『男同士の親交を深める』ことにしたらしい海とサンジが、数歩前を歩いて行く。
目指すインテリアのコーナーは、レストラン街から1フロア下がった3階。
ナミと一緒にカーテンを選ぶのを、ずっと楽しみにしていた海が、
急に来られなくなったあいつを責めることなく自分を納得させられたのは、
物分りの良すぎる…潔いほどに諦めも早すぎる…性格もさることながら、
サンジとの出会いが大きく功を奏している。
すっかり打ち解けた様子の二人は、似た者同士…? 
何故か、そんな感じがした。


「ナミちゃんね、急なお仕事なんだって。『ひしょ』って忙しいんだね?」
「そうだなぁ、ゾロも忙しいだろ?帰りとか遅くねぇ?」
「僕、いつもはおばあちゃんちに居るんだ。とうさんが忙しいから。」

若干の翳りを含みながらにっこり笑う瞳は、慣れっこになった寂しさと、
それを補って余りある愛情を受けて素直に育った海の、
真っ直ぐな心をそのまま表しているように思えた。
ふと、以前1度だけ行ったことのある、ゾロのマンションが頭に浮かんだ。
室内はあまり生活感が無く、ゾロ以外の誰かの気配もなかったっけ。
またしても不用意な言葉を発してしまったことに激しく後悔しながら、
咎めるでもなく屈託無く笑う少年に、自分の過去をシンクロさせていることに気づいた。
幼くして両親を無くし祖父に育てられた俺は、多分もっと暗い瞳をしていた。

海の笑顔を護りたい。
きっとゾロも祖父母も…そして、ナミさんも同じ気持ちだろう。
逢って数時間の俺でさえ、もうすっかりこの少年に魅了されている。

「今日は何を買うって?」
「うんとね…、カーテンとベッドカバー!僕の部屋、もよう替えするんだv」

茶色の瞳が少し明るくなった。


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