囁き
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2001年05月29日(火) あの時 〜『眠りが与えてくれるもの』〜

 全てを忘れることが出来るなら、リセットすることが出来るなら、僕はどこから始めよう。

 『彼女』を苦しめないところから。出会う前から。

 元カノが忘れてくれるところから。出会う前から。

 『姉』と知り合う前から。心の中を吐き出す前から。

 同じ痛みを持ったあいつと知り合う前から。仲がいい男って事で、あいつが彼氏に殴られて夢を失う前から。

 アイツが逝く前から。嘘をつく前から。

 人を傷つける前から。どこまで前から?

 あの時死んでおけばよかった。自殺に踏み切れず、喧嘩をしてたあのとき。しっかり死んでおけばよかったんだ。そうすれば、今の僕はいない。元カノも、友人も、なにより『彼女』を傷つけることも何もなかったんだ。

 本当にゼロになる度胸がない男。全てをゼロに戻せたなら・・・無理なのは知ってるんだ・・・!!


『眠りが与えてくれるもの』
『一人きりの寂しさの意味を探していて
街灯の下にいつまでも佇んでいた
温もりを許せる範囲で抱き締めようとしたけれど
遠く離れた場所でいつまでも夢見るわけにはいかないから
探している答えなんか無いのかもしれない
毎日を平穏に生きたいと願い続ける静かな部屋の中
愛というのがその言葉の答えならば
みつかるだろうか?心の糧を無くしたまますぎていく時間の中
恐れを抱く理由はどこにあるのだろう?
僕はいつまで歩き続けているのだろう?
わからないときは全てを壊そうとしてしまう
昔からの悪癖もこれだけは直らない
探している  汚れ無き愛 そして答え
僕が見つけたいもの  その全てを
僕を裁くものがあるならば今 心をこめて
ひざまずいて抱いた罪の裁きを請うのだろう

心を知らない 傷は消すことは出来ない
今までの事が出来なくなることもある
人を信じていたいと願い続けているけど
その思いを裏切るかのように 悲しみは積み重なっていく
眠れずに壁と天井を睨みつけたあの日
抑えきれぬ思いを抱えて 夜空を見上げて走り続けた
道もわからずただひたすら走り続けているのは
今の僕を示しているようで少し笑っていた
誰一人会わなくて過ごすことが出来るならば
僕はその生きざまを望んで受け入れるだろう
寂しさに打ちのめされることも知ってはいるけど
誰も知らないなら心の堤防を破らずにすむから
みつめている  偽り無い愛 そして真実
僕が捨てながら探しているもの
全てを忘れ 溶かしてくれる水が 今 ここにあるなら
僕はためらいもせずに全てを飲み干せるような気がする

全ての人が僕の存在を忘れて欲しいと願うのは嘘だろう
愛を求め 真実を夢見て 解放を望み 哀しみを捨てたい
それでも僕が願う一つには
忘れて欲しい そんな言葉がある
翼はたった一枚きりしかなかった
もう一枚は遥か遠くにあるかもしれない 今は見えていない
それでも今 苦しみを乗り越えるために翔んでみようか
悲しみの地に落ちることを知っていながら
夢見ている 何を夢見ているかも判らないまま
求めるものの姿すら朧げなまま
苛む心の塊は 掻き毟ろうが吐き出そうが
手に残るのは僅かな血と嘔吐物だけしか無かった
探している 苦しみを埋めてくれる何か
割れそうな頭を凍てついた雨と風で癒して
探している  真実と 汚れ無き愛
そして答えは伸ばした指先を掠めることなんてある訳もなく
さぁ もう深く眠ろう それだけが僕に平穏を与えてくれるから
今日も眠れないのは知っているけど』

 Inverse。完全まであと少し。

 忘れて。僕の何もかも。


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