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2003年03月18日(火) 健康食品

 自己紹介も終わったので、日記のタイトル変えました。
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 世の中には、健康食品というカテゴリーで分類される食べ物が氾濫していますね。
 サプリメントの類(補助じゃなく、それを主食にしている人もいるし)や、○○配合という本当にごくごく微量の身体に良いとされる成分を混ぜ込んだだけのモノや、全ての原材料を厳選して作られている加工食品や、その幅は広いです。
 さて私は以前、厳選した材料だけで作ったパンを作って売る会社にいました。ホールセーラーです。
 私が入社したての頃は、まだ普通のアンパンやジャムパンを如何に美味しく作るかが課題でした。
 しかし、私が仕事に慣れるのと歩調をあわせて、こだわりパンという大手さんでは手を出しにくい製品作りに重点が移っていきました。
 ま、それに関しては置いておきましょう。

 このこだわって身体に良いパン。
 たしかに材料だけを見ると身体に良いのです。
 でも、あまりに素晴らしい材料を使っているので、値段も高い。
 これを私は、「製品は身体に健康。だけど、価格は不健康」と言い続けました。
 ついでに、味も若干不健康かな。日本のパンとして定着したふわふわソフトなパンじゃないし、じゃあドイツパンのようにハードなパンかというと違うし、材料と勘に頼りすぎる技術のダブルパンチでボソボソのパンですから。

 では、このこだわったパンはなぜ作っているのか?
 身体に良いものをみんなに食べてもらいたいからです。
 大手製パン会社社長のコメントは秀逸です。
 「私は自社製造のパンは食べません。色々添加物が入っているからね。でも、お客様が欲するから作っています」
 このコメントが、企業のトップから発せられるのも問題ですが、せっかく作っても値段が高額で簡単には購入できないのも問題ですね。
 みんなに食べてもらいたいのに。

 このこだわりって言葉。何かそれ自体が付加価値として認識されていたりしますね。
 でも実は、こだわりっていいことじゃないんですよね。
 こだわると、そこに停滞して前進できなくなるわけですから。

 こだわって作っている食品の多くには、次のことが言えるようです。
 ・まず、どれだけこだわって材料を厳選しているかの能書きを読まなければならない。
 ・食べたいという欲求からではなく、頭で理解して食べなければならない。
 これじゃ、本当の身体に良い食じゃないなぁと思うんですね。
 事情により、厳選した材料での食しか摂取できない体質の方は別ですよ。

 確かに、無添加の食品であれば、身体の中で異常を起こす確率は減ります。
 それを私は、「口に旨い食品より、身体に旨い食品を」と表現していました。(我ながら、かぁっデタラメだなぁと思って使ってました)笑
 が、目で見て「食べたい」食べてみて「美味しい」と食事するのが一番身体には良いんですよね。
 これは、けっして栄養士さんが長生きとは限らないことからも明かだったりします。

 世には、色んな身体に悪い物質が溢れています。
 大気中にも、食品にも。
 でも人間には自浄作用があり、その活性化にはストレスの軽減も大事な要素です。
 食べることで、要らぬ能書きに縛られちゃストレスが増えますって。
 これは身体に良いんだって思い込むのにもストレスが発生しているわけですし。
 だから、過ぎたるは及ばざるが如し健康食。
 身体に悪い物質を取り込んでしまったら、それは貯めずに排出してあげればいい。
 食べたいものを美味しいと感じて食べて、その際に取り込んでしまった悪いものは、森林浴なんかで排出するのが賢明な健康への道なんじゃないのかな。

 これが、10年勤めた会社を辞めるに至った、理由のひとつでもあります。
 自分が惚れ切れない製品を売り込むのって、凄いストレスでした。






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