2002年10月17日(木) |
腹腔鏡検査 術後1日目 |
朝まで定期的に血圧・脈・導尿の様子を見に看護婦さんが来るので早めに目が覚める。 血圧を測るために腕を布団から上に出すのにもお腹に力がはいるのでつらい。 それでも傷も痛いけど、とにかくもうちょっとで導尿が終わると思うとそれがうれしくてうれしくて(T_T) だいぶ意識もはっきりしてきたような。 「あら、枕していいって言われました?」と聞かれたので「いえ、何も言われないけど夫にしてもらいました」と答える。 「枕、ダメなんですよ。麻酔の関係でね、頭上げない方がいいの」だって。 夜の間の看護婦さん、なにも言わなかったぞ。
携帯を持ち始めてから、時計を持っていないので時間がまったくわからない。 一応院内なので電源は落としてカバンの中に入れてある。 時々、入れてメールのチェックする時に時間も確認。時計持ってくればよかった。 廊下で「ガチャガチャ」と食器のぶつかる音がするので、朝ご飯かなぁ、8時くらいかなぁなどと想像。
昼近くになり点滴をはずし、導尿カテーテルをはずし、ほっと一息。 看護婦さんが、沐浴材に浸したタオルを手渡してくれたので、顔を自分で拭く。 なぜかとっても小鼻のざらつきが気になる。へんなの(笑)。 それから胸元を拭いてくれるのだが、ごしごしするとお腹の皮膚が伸びて痛い。 足先まで拭いてくれて「悪いなぁ」という気持ちになるあたしは、生まれ変わっても貴族階級にはなれないだろう。 「起きる練習しましょうね」と看護婦さんが笑顔で足元のハンドルをくるくる回すと上半身が起き上がる。いたたたた、痛いっす。
今日は、頼んでおいた個室に移る日。ベッドから起き上がろうと思うんだけど、・・・・だ、だめだ・・・起き上がれない^^; 腹筋に力が入れられないもんで。 ベッドのふちにしがみついて、看護婦さんに手伝ってもらってなんとか起き上がる。 廊下にある車椅子まで歩くのがむちゃくちゃしんどい。 お腹全体に無数の切り傷があるような感じ。 (実際は小さいのが4つなんだけど) 車椅子がエレベーターに乗るときの振動なんかでお腹がずきずきする。 部屋について入り口からベッドまでそろそろと歩き倒れこむ。 う・・・・むかむかする。横になると頭の中で「シューシューシュー」とガスがもれているような音が響く。 しばらくおさまるまで横になる。麻酔の後だからかなぁ。枕してたから? ふ〜・・・・。こんな大変だと思わなかったよ〜ん(T_T)
部屋はシティホテルの広めのツインくらいありそう。 335号室。ソファセット、冷蔵庫、テレビ、ロッカー、洗面所とトイレが完備してある。 これで1日2,000円しか変わらないんだから、いいなぁ。 電車通りに近いので、市電の警笛や車の走る音がするのでぼーっと聞きながらまた眠ってしまった。 相変わらず、寝返りをうつのが一苦労。血圧や脈の測定も定期的にある。 本当は、ガスが出れば今日から食事していいのだが、でないので何も食べられない。 食欲もないけど。 喉のチューブに麻酔をいれるので、術後は喉の痛み、痰のからみなどがあると書いてあったが、痛みはない。が、看護婦さんに話し掛けられて答えるとき、最初にちょっと痰がからむ。 ていうか、お腹に力がはいらないので、ほとんど蚊のなくような声だ。
主治医ではないもう1人の執刀医と看護婦さんが来て、消毒とガーゼ交換。 な、なんでそんなに「ポン!ポン!」と景気よく脱脂綿で叩くかなぁ(涙) 初めてトイレになんとか歩いて自分で行ってみた。 パンツ下ろすの恐い〜。でも、メッシュパンツなのでのびのび〜。(笑) おっきなガーゼが2枚でほとんどお腹全体を覆っている。 出血はうれしい事にほとんどナシ。
夕方義母と夫と息子が来てくれる。 夫に起こしてもらって座ってみたのだが、術中お腹に入れた炭酸ガスが抜ける時に上にあがってくるので、肋骨のあたりに激痛。 すぐにまた横になる。 明日が遠足なので息子のお弁当つくりのために今日はウチに義母が泊まってくれるのだ。ありがたい事だ。 息子は弱っているママを見るのが悲しいのか、なんだか大人しかった。 夫は今日から福岡に行き、そのまま横浜へ出張。寂しいよう。 主治医が様子を見に来る。 「漿膜下筋腫(子宮の外側に出来る筋腫)取ったよ。あれがジャマしていたんでしょう。」との言葉。 あたしはこの先生を信頼している。 特に優しいわけでもなく、必要なことしか言わないが、なぜか先生の話を聞くと安心する。 ネットなんかで見ると「あんた自分の年考えないと。迷ってる場合じゃないでしょ」とか「今回もだめだろうけどねぇ。ま、とりあえずやってみますか。」なんて事をいうとんでもない医者もいるらしい。 (ここの前にあたしが行っていた病院の先生がちょっとこんな感じだった) うまく言えないが、「うそやでたらめじゃないけど、なんとなくこちらに希望が持てるような事をさらりと言ってくれる」って感じかな。
あまり時間の感覚がないので、よくわからないが、夜は点滴を3本ほど。 テレビを見る気もおきない。 携帯メールでkimkimとkankanから「明日、行くよ!何か持ってくものある?」と言ってくれたが、多分来てもらってもほとんどしゃべれないだろう、と思う。 「まだずっとねてる。明日体調よかったらめーるするね」と返事を書く。「めーる」を「メール」とカタカナに変換するのさえ面倒なのだ。 もちろん、絵文字なんて全く使う気になれない。 2人とも、思ったよりあたしがきつそうなので、びっくりしていたらしい。
いつもは、4時間でも5時間でもくだらない話をし続けるこの仲良しの2人にも「会いたい」という気がおこらない。話したいことは多分いっぱいあると思うのだが、「人と話がしたい」という気がおこらない。 michyにもお花のお礼も言いたいし、こんな感じだよ〜って報告もしたいんだけど、「電話をかけよう」というパワーが無い。 ヒキコモリってこんな感じがずっと続くのかな。
夜は、昼は気にならなかった街の音が結構気になった。 しかも、耳元で蚊が一匹ぷ〜んと。 さされるとイヤなので、頭まで布団をかぶって寝る。 夜のうちも、血圧、脈、と測りに来るので寝返りできないのもあって何度も目が覚める。 でも、その合い間合い間はぐっすり熟睡できていたと思う。 熱が8度近くあるので、氷枕をもらった。ちょっとラクになる。
*今は「看護士さん」というのですが・・・やっぱ「看護婦さん」の方がしっくりくるような・・・。
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