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| 2005年04月13日(水) ■ |
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| オリエンテーション |
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何にでも首突っ込む人だねと言われるけど、自分でもそう思いました。 今日は教授のパシリで温泉旅行です。 うちの大学には新入生宿泊オリエンテーションという金にモノを言わせた企画があるんですが、それのお供を仰せつかったのでした。 まあ、パシリとはいえ、学会よりはずいぶん待遇が良くなりました。 パシられる変わりに無料でホテルに泊まってメシ食えます。
「と言うわけでよろしく頼むよ」と、学生部長から説明があった後、なにやらTシャツが手渡されました。ああ、前に言っていた大学オリジナルTシャツか、と思って広げてみたらびっくりしました。 緑色のTシャツに大学名のシールがはってあるだけのシロモノでした。 この世の中のダサさを研究して造り上げたかのようなダサさでした。 「じゃ、これ着てがんばってくれたまへ、諸君」と言いながら学生部長は風のように去っていきました。いつか殺す。
午前中は大学にて、新入生が自由に研究室を訪問するというイベントがあったので我々アシスタントは自分の研究室にて待機していました。 研究室に入るなり、教授が 「ゆう君はなんでまたそんなおかしな格好をしているんだい」 と言ったので 「これ大学オリジナルTシャツですよ。めっちゃナウいですよ」 と大学名シールを見せたら 「ああ……。学部生のうちはそういう努力も大切だよ」 と諭されました。癒されました。 自分は臨床心理の精神分析の教室にいたんですけれども、本来ならば一番人気を誇るはずの研究室でもあんまり人来ないんですね(笑) うちの大学は特殊で、心理学とは名ばかりのようなところですから(というか、「心理学部」という学部名ですらない)、精神医学と認知行動療法が一番人気。生理と行動も結構人いたかな。医科学系はわかりませんでしたが。 そんなわけで心理学の異端児が集まったような大学では、王道を行く研究室には人が来ない。 そのうち認知行動療法の研究室に入りきらなかった人たちがどやどやと降りてきたので、とりあえずうちの研究室に案内したんですが、教授も自分もお互いに「で、どうしようか」とその場で相談を始めるという無計画さ(駄) とりあえず“一般的な”心理学を知ってもらおうと、お茶とお菓子を用意してお茶会風に心理学の話を色々としました。
それが終わると、一番大きい講義室に集合して、お弁当を食べながら我々がスライドを使って、授業の案内から近所のウマい店まで大学ライフを解説していきました。 弁当を食べ終えたら、バスに乗って一路宿泊地へ。 自分は1号車で心理4年の先輩と、大学院臨床心理専攻の御姉様のチームになりました。 バスの移動時間は長いから、アシスタントの打ち合わせでは自己紹介をしようという話になっていたのですが、普通にやったのではつまらないからと他人紹介になりました。 隣の人の情報を色々と訊きだして説明するというものです。 さすがに女子ばかりの学部だから、これがまたやかましいんですよ。 でも、一番ノッてたのが教授だったり(笑) 精神医学の先生は、認知行動療法の先生を紹介するときにしきりに「この先生の本を買いなさい」と勧めてました。あんたS教授のセールスマンか(笑)
ホテルに到着すると、しばらく自由時間になりました。 学生たちはそれぞれ部屋で寛いだり、プールで遊んでたりと自由。 我々は先生方と集まって今後の打ち合わせを行った後、館内の見回りに行きました。 パトロール中、精神医学の教授がソファでぐったりしているのを発見したのでどうしましたかと訊くと 「今日仕事できないから、昨日一気にやったんだよ。もう疲れたなァ。歳かなあ」 と言ってたので、「まさに医者の不養生」とぼそっと言ったら「俺は精神科医だ」と拗ねてました。ちっ、地獄耳め。
自由時間が終わると食事タイム。地下の特設会場でバイキング形式です。 なんとなく教授とアシスタント学生が固まって食事をしていたのですが、英語のK先生が 「食いまくってやるぞ」 と尋常じゃない量の食事を取ってきたので、我々若者が負けるわけにはいかぬと先輩と一緒にその上を行く量を取って来ました。 するとK先生はさらにデザートのおかわりをしたので、まけじとオニオンリングフライをもっそり取ってきて、大皿の上から全滅させました。 メシがもうおなかに入らないとわかると、次は水のおかわり合戦が開戦。 新入生がほとんど食べ終わって部屋に戻ったのに、講師軍団と我々だけが熱い戦いを繰り広げていました。精神分析のT教授に「あとで君達カウンセリングしてあげるからおいで」と言われました(;´Д`)
そんなわけで、食事のあとは学生主催のクイズ大会なのですが、とにかく腹が痛い(駄) 医学系の研究室からは精神医学の先生しかいらしてなく、後は看護士さんが一人同行していただけなので耐えてました。K先生は平気そうな顔なんだけどな。おかしい。 クイズ大会は言語のI先輩がボケキャラだったお陰で多いに盛り上がりました。 学部長がスイートルームに泊まっているということが問題でわかったときは学生からブーイングが起きました(笑)
クイズの後は、我々は談話室に待機して学生の相談をうけました。 他の学生はみんな留学とか奨学金とかいう学生生活のほうに行ったのですが、自分はなぜか教授にくっついて勉強の相談のほうにまわりました。何ゆえかリーダーに訊いたら、追試の専門家ってことで、と言われました。 芸術療法の先生の隣にくっついてしばらく雑談していたのですが、やがて学生が来ました。でも、彼の相談は奨学金関係。隣のお部屋に案内して、先輩に引継ぎました。 次に来たのが大学院の進学に関して。 こっちは自分も訊きたい質問だったので、一緒になって話を訊きました。 学生が帰ったあと、教授に君は専門決めてるの、と訊かれたので高次脳神経機能学と言うと「えー。お前が」と言われました。M助教授が優しく「まあ、いい目標だよ」とフォローしてくれました(涙) 最後に来た女の子は特に相談というわけではなく、一方的に青森の話をして去っていきました(笑)
消灯時間になり、点呼をとって見回りを済ませるとやっと自由時間。 汗かいたし疲れたから、風呂でもゆっくり入ろうと思って大浴場に行くと、丁度男女入れ替えの時間だったらしく、先輩二人と発達心理のN教授が待っていました。 しばらく四人で雑談していたのですが、やがて先輩二人が先に売店行ってこようといなくなりました。 教授と二人でおしゃべりの続きしながら待っていたのですが、いっこうに入れ替えられない。 やがて江戸っ子口調のおやっさん(多分従業員)がやってきて 「けっ、入れ替えの時間だってぇのに女風呂にまだ人がいやがるらしいんだよ。俺が言ってとっちめてやりてぇけどよ、入るわけにゃあいかねえな。時間守りやがれってんだ」 とまくし立てたあと、 「ごめんな、せっかく爺ちゃんと風呂入りに来たのになァ」 と言っておやっさんは去って行きました。教授が「おじいちゃん……」と傷ついてました。まあ、浴衣着てたら教授と学生には見えないわな(笑)
そんなわけで、Nおじいちゃんとお風呂に入った後、部屋に戻ってやっと就寝となりました。
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