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| 2005年06月21日(火) ■ |
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| 心理実験 |
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とにかく心理学実験というのはめんどくさいことこの上ない。 自分は直前までやらないタイプなので、周りがひいひい言っているのを横目で見ながら遊びまわり、日曜日一日潰してレポートを書き上げるので休まるヒマがないというか。 彼女さんはマジメに実験やってます。今日も眠そうな顔でパソコンに向かっていました。 すると、実験用のねずみを見ながら彼女が「うふふ……」と低い声で笑っていました。 学習心理の実験で、絶食状態にあるねずみにレバーを押すと報酬として餌が貰えるということをわからせる実験。 専門的に言うと、オペラント条件付けですね。ねずみにとって何の意味ももたなかったレバーが、押すと報酬がもらえる事を理解した途端、レバー=エサをもらえるという条件付けが成立するというもの。その成立過程と消去過程を行動観察法を用いて観察し記録、分析して実験レポートに書きます。 そんな面倒くさいことをしているから、ついにラリったかと思って遠巻きに見ていると、彼女はこちらを振り向いて 「ねえ、このネズミ、ゆうみたいね」 と言う。確かに餌を求めてレバーを一心不乱に連射し続けるネズミは自分とそっくりかもしれない。 行動主義者が書いた恋愛についての本には、確かに愛とは条件付けであるとか、身も蓋もないことが書いてあります。 彼女も同じことを悟ったのか 「私はこうやってあんたを落としたのね」 と、なにやらうれしそうにネズミを見ていました。
そんなことを言いつつ、彼女はそう言えばと何かの書類を自分に渡しました。 学部の四年生が研究に使う心理テストだから解答して私に提出して、とのこと。 家に帰って開いて見ると、対人関係での親密度を測るテストでした。 2つで1つになっており、被験者は家族以外で最も親しい相手と心理テストを行うという形式のもの。 一応一番の仲良しとして見てくれてるんだな、と思ったら「大切なペット」と言われました。 明日はどっちだ。
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