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| 2005年08月11日(木) ■ |
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| 東京 ――�� |
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三ヶ月ほど前、東京に行った後輩から連絡がありました。 東京に行く前まではあんなに寂しいだの札幌とは遠いだのとごねていたのに、実際に行ってみるとなんだか楽しくやっている様子。 「で、あたし8月にお芝居やるんですよ。ちょうど夏休みだし、見に来てくださいよ! K先輩と」 と言うので、翌日彼女さんに会ったとき、 「東京まで観に行ってやるかぁ」 と冗談めかして言うと 「うん、いく」 と予想もしないことを言われる。
んなわけであれよあれよという間に八月。手元には二人分のチケットがある。 往復の飛行機代とホテル代だけで通常は一人7万を超えるのですが、そこは旅人の気合で格安のプランを探し回ったところ、ツインクルのパックツアーで 『寝台特急北斗星で行く東京 ラブラブカップルプラン』 とか言う、こんなベタベタな名前のツアーがあるのかというくらい謎なプランなのですが、これで申し込むと一人分が約5万円。係員のお兄さんが上手な人で、行きの寝台特急がデラックスなんとかっていうランクの高い部屋にしてしまったので5000円プラスになりましたが、それでもかなり安いほう。行きは寝台特急で帰りは飛行機なので、交通費が安いのはわかるけれども、ホテル代がかなりの格安。とんでもない宿かといえばそうではなく、品川プリンスですよ。なんでだろう、まあ安くて豪華だからいっかと思って予約してしまったんですが、後になってパンフレットをよく読んだら謎が解けました。ホテルの部屋の写真にベッド一個しかないよ。予約した部屋は本来は一人部屋なのですが、ダブルベッドだし広いから二人でも十分に泊まれるというもの。一人部屋に二人突っ込むからあんなに安かったのだ。だからラブラブカップルプランか。単に二名から出発のツアーだからというわけではないんだな。でも、まあいいか。最悪僕は床でも寝れるし。友人のアパートで何度も経験してるから(笑)
そんな波乱万丈(違)があって、当日。寝台特急は17時12分発なので、札幌駅に16時集合して晩ご飯など仕入れてから出発ということになりました。ということは家を15時に出れば良いから間に合うなと思って、13時から先日行けなかった病院に行きました。病院嫌いも無料となるとしぶしぶでも通うはめになる。ところが大学病院というのは10分の診察のために1時間待つような場所で、もう帰ろうかなと思い始めた頃に呼ばれる。その時点で集合に間に合うかどうか微妙な時間。まあ、診察なんて3分もかからず終わるだろうと思っていたのですが、もう病気は慢性化しているから、あたらしい治療法を試してみようか、と妙にチャレンジ精神旺盛の先生は、いつもの薬も変え、新しく内服薬まで処方なさいました。別にいつものやつくれるだけで良いのになと思っていたんですが、今の薬はホルモンバランスに影響を与えるから飲み続けるのはよくないのです。この薬は睡眠作用が強いから寝る直前に飲むように、しばらく車の運転などは控えるように、副作用が強いから気をつけなさいと新しい薬に対する説明とでかなり時間食われてしまいました。 そのため、集合時間を30分繰り下げてもらって、処方されたばかりの薬を握り締めて一路札幌駅へ。
札幌駅で晩ご飯を買って、列車に乗り込もうと思ったんですが、意外と早く買い物が終わる。そのため本屋さんで時間潰してから乗り込みました。 彼女はコンビニでおにぎりを買い、自分は駅弁。『日本ハムファイターズ ホームラン弁当』という、いかにも北海道なノリの弁当で、昨日ファイターズが買ったからとおまけがついてきました。あんた、おまけとか半額とか書いてあると必ずなびくタイプでしょと散々バカにされる。
飛行機好きのために寝台特急なんてスルーパスするから乗る機会がないのですが、一度乗ってみたかった列車。 彼女も始めてなのでわくわくしながら乗りました。 なんかサビたベッドが乗っかってるのかなと思っていたら、さすがランクが上の部屋だけあって思ったより広くて豪華。 まさに走る部屋といった趣で、ベッドに変わる広い座席が向かい合わせでおいてあり、部屋の中に洗面台。 窓の下にはナイト・テーブルにもなる棚があり、BGMとTVが楽しめるようになっていました。 早速BGMを洋楽チャンネルにあわせ、そこら辺をひとしきりいじりまわして遊ぶ。 いや、おもしろい。寝台特急とは。帰りもこれにすればよかった(笑) 地味に旅行中一番楽しかったのがこれだったかもしれない。 列車が走り出し、外の景色が動きはじめると普段汽車なんかに乗らない自分は楽しくて仕方がないのでずっと窓にへばりついて見ていました。 彼女は家族に電話したり、友達にメールしたりとしばらく忙しそうだったので、じーっと外見ながらおおすげえ彼女の家見えたべとか、あんなところにテレビ塔がとか、俺の家どれだべとか、北海道は木ばっかりだなとか一人ぶつぶつ言っていると、汽車に初めて乗った子供みたいと冷ややかに見られる。わかってねえなあ女子は。男の浪漫だよ。乗り物とデカイ動物は男の夢なんだよ。部屋が走るんだぞ。すごいべ。俺もこんな家に住みたいな。自動的に大学前まで送ってくれるの。 だんだん夜もふけてきて、窓は景色じゃなくて自分の顔が映るようになってきたので、夜ご飯を食べる。ホームラン弁当っていうのは弁当が野球場になっているんですな。日本ハム製品で埋め尽くされているのかと言えばそうではなく、色んなおかずが入ってて美味しかった。この駅弁ってのも浪漫だなあ。 寝る準備をして彼女が電気を消すと、外には夜景が流れていくのが見えました。きゃー綺麗とかなんとか言って彼女のテンションが上がり、次は向こうが窓にくっついている。根本的な部分は同じなんだなと一人納得する。 二人でふざけあったりなんだりしていると、だんだん彼女が眠くなってきたらしく、終いにはすやすやと寝息を立て始める。ちゃんと布団を被らないとカゼひくのにと思い、とりあえず頭の下に枕をそっと入れて、布団を被せようと思ったら、彼女は布団の上に寝ていらっしゃる。そっと引き抜こうとしたけど無理だったので、テーブルクロス引きの要領でさっとやれば布団だけ取れるんじゃねえかと思って、ふん、と思い切り引いたら、当然の結果として彼女が勢いよく回転して壁に「ゴスっ」と音を立ててぶつかりました。むくりと彼女が起き上がって目が合う。うわやべえ殺されると思っていたら、彼女は事態を良く理解していなかった様子だったので 「ちゃんとしないとカゼひくよ」 とゴマカして、布団を被せて寝かしつけるとまたすやすやと寝息を立て始める。ああ、やばかった。
で、彼女がおやすみになった後、そう言えば薬飲まなきゃなと思ったのですが、水を持ってくるのを忘れてしまった。 さっき自動販売機が車内にあるとアナウンスで言っていたのを思い出し、捜索に出かけたのだがどこにあるのかサッパリわからない。 うろうろ歩き回っていると、タバコを吸うために部屋から追い出されたお父さんだとか、トイレにいく途中のおばちゃんだとかにやたらめったら話し掛けられて、この車冷房効き過ぎよねえとか、お兄ちゃん東京に何しに行くさとか盛り上がっていると本来の目的をすっかり忘れて部屋に戻ってきてしまった。 まあいいか。一日くらい飲まなくても死にゃしねえよと思ったんですが、ちょうどナイトテーブルに目的の水が。彼女がそう言えばさっき飲んでいたな。声をかけようにも寝ていらっしゃるので勝手に飲んじまえと二口くらい頂く。まあ、水分の半分はこの人に奪われたからいいだろうと一人合点して眠りにつく。最初からこうすりゃよかった。
列車は翌日9時には上野駅に到着予定。就寝は24時を過ぎた頃でした。
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