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熱血青春日記(癒し系)
ゆう
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2005年11月01日(火)
女は魔物ですか


 我が大学には、おそらく日本屈指の女好きがいる。
 とりあえず視界に入った女子は片っ端から口説くという習癖の持ち主で、最近ではあいつはヤバイと男子からは敬遠されておる次第です。
 自分の彼女さんも被害にあったそうで、その話を聞いてああやべえなあ、あいつは、と思っていたんですが今日聞いた話は強烈だった。
 自分はその女好きの彼とそんなに仲が良くなかったんですが、彼女は被害といってもしつこくメールが来るくらいですぐに止んだんで、ただの女好きかと思っていたんですが。
 そのメールの内容と言うのが、付き合って三ヶ月くらいだけどまだ彼氏とキスもしていないと彼女が言ったら、どう男を誘惑するかについて延々と語られたと。
 結局ファーストキスは一年も過ぎてからだった(彼氏のほうがそういうのに興味ないから笑)んですが、そのアドバイスを元にしてたらどうしようと最近思っているわけで笑

 講義が終わり、さて帰って寝るかな、最近バイト続きで寝不足だよ、と思っていたらばFにがしっとつかまる。
 またこのエロは何だと思っていたら、少し相談ごとがあるというのである。
 実は男子の間で、あの女好きが次はFさんを狙っているらしい、ゆうが一番Fと仲がいいんだから警告してやれと言われていたのです。
 はたして、案の定そいつの相談だったわけで、とりあえず話が長くなりそうなので、近所のイトーヨーカドー内にあるポッポといういかにもしょぼい店でフライド・ポテト(なかなかウマい)をつまみながら聞くことに。心理なんか専攻していると、だんだん悩み相談に慣れてくる自分がいる。

 けれど、そこで聞いた話というのが想像を絶していたのだ。
 最近急に口説かれるようになり、煩かったので一度くらいランチならいいか、とついOKしてしまったのが運の尽き。
 ランチの後、「おいしいソフト・クリームの店がある」と車で連れられていったのだが、ついた場所が人気のない路地で、そこでいきなり肩に手を回して、顎に指を添え、キスをしようと迫ってきたとか。それでなんとか顔を背けて逃げると、次は空いた手で彼女の藻岩山と手稲山(察してください)を触ろうとしてきたと。

 Q: これは強制わいせつですか?
 A: はい、これは強制わいせつです

 そんな事件があったあと、何やらなおさらFを口説いてくるようになり、

「君と僕が出会ったのは偶然ではなく、必然だったと思うよ」
「今日のスカートはとてもセクシーだね。ドキドキするよ」

 などと毎日メールを送ってくるそうだ。
 そしてつい最近、本気で
「時々君の頬にキスをしたり、抱きしめあったり、そんな関係がいいな」
 と言ってきたと。
「私に身体の関係を求めてきたのよ!?」
 とFは憤慨する。

 Q: これは臨床心理学的介入が必要ですか?
 A: はい、早急に臨床心理学的介入が必要な重度のケースです。

 とりあえず、あんたも下着なんだか服なんだかよくわからん超ミニスカートで人を蹴り飛ばしたり、Vネックセーター着てきて「谷間」とか言うんじゃないよ、いくらゆうさんが特に何の感慨も持たなくても女好きという人種はそれだけで挑発された気になるんだよ、と諭し、明日から厚着してくるという合意を取る。それから、あとは今後メールなどは一切無視。学校での無視は難しいから、我々が早急に学会を組織し、このケースに対する臨床心理学的治療法を考案することにしました。

「私が露出気味のファッションだったのも一因だったのね」
 と思案顔で言うので
「いいかい、男って言うのは思うほど頭使って生きてないんだよ。自分に寄って来る女=自分を好きな女という図式しかないんだよ」
 と諭す。だいたい、何ゆえあんなに自分の肢体をさらけ出したがるのか、あなたは露出狂ですかと聞くと
「だって、私ってセクシーなんだもん」
 と平然と答える。

 Q: 女は魔物ですか?
 A: はい、女は魔物です。