詩のような 世界

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2002年11月18日(月) 壊れかけのメロディ


「ねぇダディ?
 どうしてあたしに人の愛し方を教えてくれなかったの」

写真の中のダディは口を閉ざしたままで
銀髪美人の女は問うことで心の平静を保っている
そうやって100年以上どうにか生きてきたのだ



「それは女性蔑視よ!」

灯台の窓からフェミニストたちが怒鳴っていた
光は海の水面を照らし
イルカの群れは見つかるまいと必死にもがいた



「ナーゴ、ナゴ(早く曲を流せ)」

メガネ少年が愛用している赤ジャージの中には
彼より二周り大きな猫が住んでいるのだが
猫は「どら猫ロックンロール」を意気揚揚と踊るのが趣味で
それを眺めるのがメガネ少年の趣味だ



「もっとこっちにおいで。
 ごめんね。ここでしか抱いてあげられなくて」

教卓に潜んだ2人はそこを愛の巣にしていた
彼が彼女に言うには
全てのラヴホテルには殺人鬼が隠れているらしい


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