夜になる直前人を寄せ付けない一本道枯草は香ばしく揺らめく細かな光が空気から欠け落ちそれが再び舞い上がる冷え切った喉手紙を読みたいのに言葉が思い浮かばない脹ら脛にぽつぽつと鳥肌ひゅるる、と流動物を吸い込む幼い匂いのする歌がごみ捨て場の赤い自転車から風のない住宅街へ飛んだふんわりした笑みを誘い闇さえも油断してしまったほどだ冴え渡る月の色雪の便りが届くまで後わずかあなた、あ、声が漏れた元気でいますか、