詩のような 世界

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2003年11月15日(土) 空洞


僕の周りから音が消えると
必死に耳を澄ますのだけど


君の近くにいた頃
空間
振動
感覚
すべてがいとおしかった

甘いざわめき

くすぶる心は邪魔なだけでただ
走ることで温度を確かめられた


今は
散歩をしていても
本を読んでいても
君の面影に俯くこともなくなり
静けさのみが残されたようだ

僕の前後左右に在り続けた空洞は
さすがにもう消えた(見えなくなった)
目を凝らすことはせず
時間が経つ様を僕はぼんやり眺めている



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