詩のような 世界
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満開の桜の下に埋まっているもの
あなたなら何だと話す?
目を閉じてイメージして
あなたなら何を思う?
ライトアップされなくても
夜桜はきっと発光している
あなたは淋しがるでしょうけれど
凝視しているから見えないだけよ
手をつなぎゆっくりと歩く
ぶら下がる提灯の波、波、波
その中に肌色のわたしたち
ともに揺らめくかのよう
交互に足を出すのに
土を踏みしめる感触がうまく伝わってこない
まるで静止しているみたい
両側の景色だけが後ろに走ってゆく
あなたはどちらかと言えば桜
わたしはどちらかと言えば死体
養分という名を借りて
1番近い場所からあなたをいつも見上げています
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