詩のような 世界
目次|←|→
ああ
なぜ君と僕はまだ出会っていないのだろう? こんなにも必要とし合っているのに お互いの存在に触れることができないなんて
ヌメヌメとしたアスファルトの真ん中で 両手を広げて空を見上げている君よ 大きすぎる靴が1人歩きしそうだ 長すぎるマフラーが地面の汚れを吸ってゆく
マーガレットが綻びる頃には 足の裏を土で黒くしながら ちっぽけな星の裏側を駆け抜けよう 疲れたらこっち側に帰ってきて 小さな詩集を一緒に音読しよう
ある日ミサイルが雨のように降り注いだら 2人で大声を出して知らせよう みんなに 逃げて、と
君は大丈夫 僕も大丈夫 もし爆発して肉が焼け飛んでも きっと大丈夫なんだ 最高に怖いことは何かわかっているから ね
考えるだけで胸は躍るけれど 君も同じことを想像しているといいな
ね
|