清少納言が「ありがたきもの(めったにないもの)」として筆頭にあげたのは、 「舅にほめらるる婿。姑に思はるる嫁の君」である。 当時の貴族階級は、婿入りの通い婚が普通だったので婿が先になっているが、 現代の清少納言だったら、真っ先に嫁が来て、ついでに婿の方に言及したことだろう。 嫁と姑の確執なるものは、永遠のテーマ、普遍的な難題とまでは言わないとしても、 かなり長年に渡る難題である。
私は入り婿ではないけれども、妻の実家の敷地に二世帯住宅を建てて、 別世帯の形を取りながら、妻の両親と同居している。 それがもっとも気楽な立場であり、親も娘に老後を見てもらうのがベストだと思ったし、 私は次男坊である一方、妻は女2人だけの姉妹の長女なので、 何の迷いもなく、今のような生活をすることにしたのである。 ただ、私は夜中まで起きていることが多いので、迷惑を恐れて、 風呂・トイレ・台所・玄関を別にする二世帯家屋にしてもらったのである。 で、娘や孫と一緒に住めることを義父母は喜んでいるわけだし、 私の方は感謝され、何かあると叱られるのは妻の方である。
ところが、おそらく武家社会以来主流になった嫁入り婚の風習のために、 嫁というものは「忍従すべき存在」となり、様々なトラブルを生むことになった。
智ちゃんめあてに「ダブル・キッチン」というドラマのビデオを借りて、 1日1話ずつ見ながら、第5話まで見た。 このドラマの智ちゃんは、今のところかわいい表情しか見せてなくて、 そういう点ではこのドラマはいいのだけれど、 どうもこういう嫁と姑の闘いを描いたドラマは後味が悪くていけない。
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