TENSEI塵語

2002年01月03日(木) 大雪と戯れる

昨夜から降り始めた雪が、今朝は本格的に積もっていた。
ニュースでは21センチと報道されていたが、
屋根の雪を見ると30センチくらい積もっているように見えた。
朝にはやんでやがて陽がさしてとけ始めるのが普通なのに、
昼過ぎになってもまだ降り続き、積もり続けていた。

さてさて、こうなるとやっぱりどうにもじっとしておれないのである。
降りしきる雪の中へ飛び出していって、雪と戯れたくなってしまうのである。
降る雪は童心を呼び覚ます。
子どものころは、わざと雪まみれになって遊んだものである。
まぁ、この歳になって戯れるのも何だから、せめて散歩にと、
長靴を履き、できるだけ雪の深いところへズボズボと足を突っ込みながら、
町内をぐるっと回って、河岸まで歩いてみた。
河岸から対岸を眺めると、金華山の麓の景色が点描画のように幻想的に見える。
しきりに落ちてくる雪片が、雪の帳の奥の方までヒラヒラと視線を誘う。
いつからこんな形になったのか、上流にある川原から細長く岸が伸びてきていて、
黒い川面に真っ白な図柄をくっきりと描いている。
その真っ白な川原からとつぜん真っ白な鷺が現れて、黒い川面を背景に飛んでいた。
動く水墨画のような光景をしみじみと眺めて、家に戻った。

雪だるまを作っている子供たちはいない。かまくらを作っているのを4カ所で見た。
大人が雪かきをして、その集められた雪をそのまま利用しているのだろう。
たしかに、子どもの時、雪だるまよりはかまくらの方が楽しかった。
2人くらいがやっと入れる程度のものしか作れなかったけれど、
山の笹などを刈って「秘密基地」なるものを作ったのと似た楽しみだったのだろう。
そういえば、この雪はさらさらで積もりやすいけれど、感じよく固まりやすい。
ふと、車の雪をいったん下ろしておいた方がいい、と思いついて、
義父に雪かき道具を借りて、駐車場の雪かきと車からの雪おろしを始めた。
すごい雪である。車の上の雪は40センチ以上にもなっている。
すくってはすくっては塀のところに投げつけて山を作る。
車2台分、1時間ほど雪との格闘を満喫して、思い残すことなく家の中に入った。
その雪は夜11時過ぎた今も降り続いている。明日もまた楽しみだ。
でも、明日はきっと筋肉痛に悩まされるだろう。

それにしても、明日仕事始めで通常出勤の人たちは大変だ。
昼のニュースで、空港で足止めを食い、「どうしても今日中に帰らないと」と
言っていた人たちはどうなったのだろうか。。。


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