| 2002年07月02日(火) |
勝負はホントにわからぬもの |
きょうの巨人は、中日の川上の気迫の投球をまったく打てなかったようである。 2対0から、7回に清原がやっとホームランを打って2対1とした。 そして9回裏、抑えのギャラードに対し、1アウト1、3塁というところまで来た。 ところが、松井が内野フライに終わってしまう。 で、三振のイメージの強い清原が登場する。 さっきホームランを打っているだけに、そうは続くまいと思うのが人情である。 大事な場面に代打で登場しても、あっさり三振した実績がいくつかある。 粘って2−3まで来たものの、かえって空振り三振の結末が予想されてしまう。 けれども、三遊間を抜ける渋いヒットを打って、同点にしてしまった。 延長戦に入った9回表の中日は、三者凡退で終わってしまった。 こりゃもう完全に巨人の流れ、仁志のホームランでも出るかな、と楽観したら、凡退。 続く小田は1軍に入って間もないので期待しないでいたら、二塁打を放つ。 これはこれは! と勝利は間違いなしと思いきや、2アウト1、2塁で、 二岡が三振してしまって、同点のまま11回へ。 中日の攻撃は1死2塁のチャンスに、三振したばかりの二岡の好捕もあって残塁無得点。 その裏、松井がヒットを打って1死1、2塁まで行ったけれど、後藤がダブルプレーで×。 12回表、2死2塁の場面で福留が三遊間を破ったけれど、 レフト清水の好返球で本塁タッチアウト。中日の勝ちはこれでなくなる。 12回裏、仁志がヒットで出て無死1塁、送りバント成功で1死2塁となる。 ところが、最近こういう場面でホームランを打ったりしている福井が代打で 期待させたけれど、あっさり三振で引っ込んでしまう。 清水は敬遠されて、2死1、2塁の場面で、さっき三振に終わった二岡が登場。 きょう当たっていない二岡との勝負を選んだわけである。 我々巨人ファンからすると、こういう場面で勝負を決めた二岡を今まで見てるわけだから、 かなり期待しながらも、期待するからかえってまた三振かな、とも恐れたりもする。 そう大げさなヒットが必要なわけでもないし、と期待するものの、 あっさり外野フライで試合終了となりそうな気もする。 ヒットを打っても、本塁タッチアウトの復讐をされて終わってしまいそうな気もするし、 ホームランで決めてくれそうな期待もある。
とにかく、勝負というのはわからぬものである。 解説者は、流れがどうのこうのというが、私はあまりそういうことを信じないのである。 何事も、一寸先は闇で、行くに流れがよさそうに見えても、そう見えるだけのことである。 現にこの試合も、チャンスを生かし切れない状態が双方に続いているのである。 サッカーの時にも書いたけれど、微妙な個々のプレイが生み出すドラマでしかない。 さっきチャンスを潰したばかりの二岡の一振りは、今度はポールをスタンドまで運んだ。 ニュースで見たけれど、ミートするような軽い振り方に見えた。 正真正銘の最終回2アウトからの、つまり、ラストチャンスというべき状況での、 劇的なサヨナラスリーランとなって、巨人サイドとしては華やかな幕切れとなった。 中日サイドとしては、最悪の、悪夢のような幕切れとなった。 勝負の行方というものは本当にわからないものだし、 それだからこそ、時折、身震いするほどのドラマに出会う。
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