TENSEI塵語

2002年08月08日(木) 「トリック」

完全休業日である。久々のめずらしい1日である。
何をやろうか、といろいろ考えたけれど、先週借りてきた2本のビデオを
明日には返さなければならないので、4時間近くをそれに費やした。
それは、「トリック」というドラマのビデオである。
今年の正月に、テレビ番組の雑誌で新番組「トリック2」というのを見つけて、
興味を持って、見たいと思ったけれど見ることができなかった。
忘れた日もあるけれど、書いてある時間にチャンネルを回しても見つからなかった。
地域によっては別番組、という但し書きの、その地域にあたっているのだろうと思った。
先週、レンタルに寄ったときに、その「トリック2」を見つけたのだが、
新入荷価格の上に、全部借り出されていたので、古い方の「トリック」を2本借りたのだ。
でもその後な〜んとなく慌ただしくて、忘れてしまっていた。

このドラマは霊能力・超能力と称するもののからくりを暴くドラマである。
マジシャンの女(仲間由紀恵)と物理学者の男(阿部寛)が
実に不器用に、失敗だらけの推理を進めていく展開がおもしろい。
しかも、ドラマの展開の中で、いろいろな手品の種を紹介してくれるのもおもしろい。
この2人の主役のやりとりもおもしろい。
しかも、犯罪者側が、見ている限りで種のない超能力を行っているとしか見えないのも、
見始めたら途中でやめられない原因になってしまっている。
それが、1時間ドラマ3回分で1話完結とか、2回分で1話完結になっているのである。

ところが、全体に画面構成に落ち着きがない。品がない。
やけにドタバタ喜劇的な落ち着きなさや品のなさが目立つのである。
そのあたりがどうも扱っているテーマの大きさと見ている作品とのギャップというか、
ちぐはぐなものを感じさせる。
謎、謎、謎、、、と、謎はますます深まり、見ているものの心を高める割には、
最終の推理や結末が、大ざっぱで安易すぎるようで拍子抜けする。

そんなわけで、ひとつの話が完結した後味は、それほどいいものではない。
この程度の謎解きのために、一生懸命この長丁場を見つめていたのか〜、という落胆。。。
けれども次が見たくなってしまうのは、次はどんな霊能力者が登場するのか
という興味だけではなくて、結末が決してハッピーエンドで終わらず、
何らかの問題提起や、不吉な予言を含んでいるからだろう。
詳しいことは、ビデオ4巻を全部見てから書くとしよう。


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