ハリソン・フォード主演の「目撃者」という映画をたまたま見ることになった。 アーミッシュの村から母と2人で都会に出てきた子どもサミュエルが、 駅のトイレで偶然殺人現場を目撃する。 サミュエルが見た殺人犯の顔は、警察上層部の麻薬捜査官の写真の顔と一致していた。 刑事ジョン・ブックは、そのことを信頼する上司に相談するが、 その上司も実は殺人犯側に通じていたため、ジョン・ブックはその母子ともども、 命を狙われ追われることになり、アーミッシュの村に避難する。
子どもが絡んでいる上に、もみ消しを図る警察上層部との孤軍奮闘なので、 なかなかの緊張感をはらんでいる。 アーミッシュの村に避難してからの大半は、そこでの生活と、 サミュエルの母レイチェルとジョン・ブックの心の動きが中心になるので、 のんびりした雰囲気だが、それだけに結末への緊張が高まる。 このまま進むと、結局ジョン・ブックが殺されて、事件はもみ消されて、 警察上層部の黒い勝利で終わる悲惨な結末になるのではと不安なほどである。 結局は、3人でジョンブックとサミュエルを殺しに来た彼らを、 逆に追いつめる形で、もみ消しは失敗に終わるという結末なのだが、 そのあたり、もっと明瞭にすっきりと描けなかったものかと残念である。 また、ジョン・ブックは住む世界の違いから、レイチェルと別れ村を出る。
さて、この映画でもっとも目を引いたのは、村人みんな、というか、 近在のアーミッシュ全員というべきか、とにかくおおぜいが集まって、 巨大な納屋を1日で建てる場面である。 男たちが納屋を建て、女たちは食事を用意し、大きな布に刺繍をする。 それらは、ある新婚カップルへのみんなからのお祝いの贈り物なのである。 アーミッシュたちは、車社会の中で馬車に乗り、電気も電話もないつつましい生活をし、 無抵抗主義で、戒律を守った生活をしている人々のようだ。 さらにHP検索で調べてみると、「1700年代に移民してきた当時の生活を そのままつつましやかに守って暮らしている人たち」と説明がある。 「信心深く、かなりかわった生活様式をしている彼等ですが、 かたまって住んでいるとはいえ、隔離しているわけではなく、 普通の生活をしているアメリカ人と一緒にくらしています。 そんなわけで、その地域の商魂豊かなアメリカ人はペンションや町見学ツアー、 お土産物やさんなどを作って生活しているのです」などとも書かれている。
これは、民族とか種族とかいうものなのだろうか? 非常に興味深い生き方である。 現代文明と隔離されずに、現代文明に侵されることなく生活している人々である。 以前に「ハリケーン」というボクサーの映画を見たときにも、 実に人道的で献身的な男女の共同生活者たちを見て驚き、原作を読んだ。 アーミッシュについても、もっとよく知りたいものである。
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