TENSEI塵語

2003年01月03日(金) バッテラと松前寿司

今夜は、階下に住む義父母の食卓で、年に1回の6人での会食だった。
同じ屋根の下にいながら年に1回というのは、そう取り決めをしたわけでなく、
なーんとなくそんな風な慣例となっているのである。
で、大体正月の3日と決まっていて、食卓に並ぶのも、
義父の選んだ店からとった寿司とおせち料理、と決まっている。

その中に、寿司屋からとったとは思えないバッテラがあるので、聞いてみると、
ある旅館のおかみさんからのいただきもので、松前寿司だと言っていたそうである。
たしか、去年もあったと思い出して、何やら日ごろ食べ慣れているバッテラと違い、
(私は、しめさばとバッテラが、刺身や寿司の中でもっとも好きである)
飯も硬くぽろぽろした感じで、鯖もしめすぎてあるような感じだった。
早い話が、バッテラと言うには、あんまりうまいものではないのである。
松前寿司とバッテラは違うのかどうかという疑問も起こったが、
話題は、なんでバッテラというんだろう、というところに進んだ。
義父が、オランダ語かなんかだぞ、カステラ、バッテラはオランダ語だ、
と言いだした。これは彼の単なる憶測に過ぎない。
寿司の名前なんぞに、オランダ語を使うものかな、と疑問に思って、
食事が終わってから検索して調べてみた。

明治27、8年ころ、大阪の順慶町に開業した「鮓常」という寿司屋が、
店の看板となる寿司ネタとして、二枚おろしのコノシロを使い始めた。
銀しゃりの上でピーンとしっぽを振るコノシロの姿に、
ひいき客のひとりが、バッテラ(オランダ語で舟、ボートの意)とあだ名をつけた。
やがてコノシロが値上がり、安値の鯖を材料に使うようになり、
生臭さを消すために昆布を上にのせるようになった。
見栄えをよくするために白板昆布を使うようになって、今の姿になったようだ。

う〜ん、なーるほど、、、おもしろいものである。
義父の当てずっぽうが、ズバリ当たったわけである(オランダ語ということだけだが)。
で、次なる問題は、松前寿司とバッテラの違いだが、これがわからない。
上に要約した説明文の末尾にも、「今では大阪を代表する松前寿司となって、
広く一般大衆に好まれる食べ物となっている」と書かれている。
他を検索してみても、説明してあるものは「松前寿司、つまりバッテラ」のように、
同じものとしてさりげなく済ませているものばかりである。
ところが、実にたくさん検索されるお店のメニューでは、両者は別物で、
値段も、たとえば、バッテラが400円、松前寿司が1500円、というように、
1000円前後違うのが普通である。
義母が松前寿司と言われてもらったときも、きょう食べてはダメ、もう少し置いて、
明日以降に食べるようにしなきゃダメ、と細かいこだわり付きだったという。
もともとは同じものだが、寿司屋や料亭での製法上の区別ということだろうか。。。
また機会あるときの課題としよう。


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